2020 Fiscal Year Research-status Report
妊産婦の食生活支援に有用な評価ツールの開発:日本版FBCの信頼性と妥当性の検証
Project/Area Number |
18K10417
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Research Institution | Yamagata University |
Principal Investigator |
藤田 愛 山形大学, 医学部, 准教授 (70361269)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山口 咲奈枝 山形大学, 医学部, 講師 (20431637)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 妊産婦 / 食生活 / 日本版FBC / 信頼性と妥当性 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、「妊産婦のための食生活指針」に基づいた食行動変容を評価できる日本版Food Behavior Checklist(FBC)の妥当性と信頼性を検証し、栄養教育の新たな評価ツールを開発することである。具体的には、FBCスペイン語版、タガログ語版を開発した研究者の作成手順を参考にマルチステップ法を用いて次の2点を明らかにする。1)妊産婦を対象にcognitive testingを用いて日本版FBCの表面妥当性を検証する。2)妊産婦200名を対象に日本版FBCの妥当性(基準関連妥当性と構成概念妥当性)と信頼性(内的一貫性と再テスト法)を検証する。作成した評価ツールは栄養教育プログラムを評価でき、より効果的な栄養教育プログラムの開発と我が国で課題となっている妊婦のやせ、低出生体重児、神経管閉鎖障害を減少させるための食生活支援に活用できる。 現在、日本の食文化に合わせて、FBCの翻訳と画像の修正を行い、表面妥当性は、乳幼児を育てているまたは妊娠中の女性16名を対象に、認知インタビューを用いて検証した。その結果,表面妥当性のあるFBC日本語版が完成した。本ツールは,妊産婦の栄養教育の場面でも,簡便に取り入れられ、妊産婦の食事行動変容に寄与できると考え、論文投稿を行った。 また、日本版FBCの基準関連妥当性、構成概念妥当性を確保するために、産後の母親135名を対象に、質問紙調査を行った。調査では、BDHQを用いて、産後の母親の食事摂取量の実態をまとめた。さらに、妊婦150名を対象に、食事摂取状態や体重増加、GDMとの関連を明らかにした。 今後は、サンプルサイズが十分ではないため、サンプル数を確保し妥当性と信頼性の検証を行うことを予定している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
令和2年度に予定していた、妊産婦200名を対象にしたアンケート調査は、COVID-19感染拡大のため、施設内への立ち入り制限があり、予定のサンプル数を満たすことができなかった。その後も、再開することが困難となったため、予定よりやや遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
表面妥当性の検証結果を論文にまとめ、投稿に至った。2021年度は、135名のデータの妥当性を検証する予定である。また、再テストにより信頼性を検証する計画である。データ収集方法をWEB調査に変更する。そのため、本研究期間を延長し、次年度にかけて、研究目的を達成したいと考えている。
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Causes of Carryover |
COVID-19の感染拡大により、学会が急遽オンラインに変更され、予定していた旅費の使用が大きく変わった。調査方法をWEB調査に変更予定である。そのため、予算をWEB調査に計上することと、研究期間の延長を予定している。
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Research Products
(1 results)