2019 Fiscal Year Research-status Report
助産師の分娩期の危険予知能力を高めるためのトレーニング教材の開発
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18K10429
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Research Institution | Chiba Prefectural University of Health Sciences |
Principal Investigator |
川村 紀子 千葉県立保健医療大学, 健康科学部, 講師 (90624809)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | ヒヤリ・ハット事例 / 分娩期 / 助産師 |
Outline of Annual Research Achievements |
2018-2019年度【研究Ⅰ】助産師の分娩期のヒヤリ・ハット事例の収集と分析において、アンケート調査およびインタビュー調査を行った。収集した分娩期のヒヤリ・ハット事例の内、アンケート調査242事例中有効回答238事例、インタビュー調査35事例を分析対象とした。分析の結果、8つのカテゴリ「薬剤」「分娩経過の判断」「分娩経過に伴うケア」「入院時期に関する判断」「CTGモニター」「処置」「情報管理」「検査」に分類された。薬剤では抗菌薬点滴間違いと子宮収縮薬の管理間違い、分娩経過の判断では速い分娩経過の判断遅れというヒヤリ・ハット事例が多く見られた。2019-2020年度【研究Ⅱ】助産師の分娩期の危険予知能力を高めるトレーニング教材の開発では、【研究Ⅰ】の結果である事例内容を用いた教材の試作を作成し、若手助産師を対象とした参加体験型の教育プログラムを理論的背景に基づいて開発した。そのプログラムの実現可能性を検討の上、助産師経験3年未満の助産師13名に対してプログラムを実施した。プログラムを実施した結果、参加者はプログラムを通して全員が新たな学びを得ることができ、満足度は概ね高かった。プログラム終了時にアンケート調査、プログラム終了後 1‐2 週間頃と 2 か月頃にインタビュー調査を行い、それらのデータについて分析中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
2018-2019年度【研究Ⅰ】助産師の分娩期のヒヤリ・ハット事例の収集と分析について、分析結果から、2019-2020年度【研究Ⅱ】助産師の分娩期の危険予知能力を高めるトレーニング教材の開発のために対象者13名に実施し評価することができた。しかしながら、【研究Ⅰ】で収集された事例内容を活用可能なものとして、さらに詳細な分析を行う必要があり、それらの質的な分析の再検討が遅れているため、進捗状況はやや遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
2020年度【研究Ⅰ】助産師の分娩期のヒヤリ・ハット事例の収集と分析は、さらに詳細な分析を行い、助産ケアにおける安全管理の具体的な方法を明示する。【研究Ⅱ】助産師の分娩期の危険予知能力を高めるトレーニング教材の開発では、プログラム終了後のアンケート調査およびインタビュー調査結果を分析し、試作のトレーニング教材の評価と修正を行う。
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Causes of Carryover |
【研究Ⅰ】助産師の分娩期のヒヤリ・ハット事例の収集と分析は、さらに詳細な分析を進めるため、データの整理として研究補助費を計上する。また【研究Ⅱ】助産師の分娩期の危険予知能力を高めるトレーニング教材の開発では、プログラム終了後のアンケート調査およびインタビュー調査結果の分析を進めるため、同様にデータの整理として研究補助費を計上する。
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Research Products
(3 results)