2019 Fiscal Year Research-status Report
SGA性低身長症児と家族のGH療法をシームレスに支える看護支援プログラムの開発
Project/Area Number |
18K10440
|
Research Institution | Tenshi College |
Principal Investigator |
田中 さおり 天使大学, 看護栄養学部, 講師 (00559825)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
茎津 智子 京都光華女子大学, 健康科学部, 教授 (10177975)
伊織 光恵 天使大学, 看護栄養学部, 講師 (40736287)
|
Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
|
Keywords | 成長ホルモン治療 / 面接調査 / 子ども / 母親 |
Outline of Annual Research Achievements |
令和元年度は、平成30年度に立案した研究計画書に基づき、GH治療を受けている子どもと家族の療養行動の現状を明らかにすることを目的に、面接調査を実施した。複数の小児科クリニックに研究協力者の紹介を依頼し、また機縁法を用い、成長ホルモン分泌不全症の小学6年生の女児とその母親、3組に面接調査を実施した。 面接は、プライバシーが確保できる場所で、インタビューガイドを用いた半構成的面接を行った。面接では子ども本人の希望に沿い母親も同席し、子どもと母親の承諾を得た上でICレコーダーに録音した。データ分析は、質的帰納的に分析した。また、倫理的配慮として、所属機関の倫理委員会の承認を得て実施し、子どもとその母親に研究の目的・方法、参加の任意性、不参加でも不利益がないこと、いつでも研究協力を辞退できること等を口頭と文書で説明した。なお子どもへの説明では発達段階に合わせた表現を用いた。 分析の結果、子どもはGH治療に対して、背を伸ばすために治療を頑張りたいと治療を前向きにとらえている一方で、注射が怖いとの理由から毎日の自己注射は子どもではなく、母親が担っている現状や、身長が伸びる以外は治療についてはよくわからないと認識していることが明らかになった。また、母親は治療開始時、子どもに針を刺すことに恐怖や戸惑いがあり、治療を負担に捉える傾向にあることや子どもの身長を伸ばすためにGH治療ができて良かったと認識していること等が明らかになった。 これまでGH治療を受けている学童期にある子どもと家族の療養行動の現状は、ほとんど報告されてないため、本調査で明らかになった結果について今後、関連学会の学術集会等で報告する予定である。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
3組の子どもと家族に面接調査を実施し、その後も引き続き対象者を増やし調査を継続する予定であったが、新型コロナウイルス感染症の発生に伴い、面接調査を中断したため。
|
Strategy for Future Research Activity |
令和2年度は、新型コロナウイルス感染症の状況を注視しながら、面接調査を継続を目指す。また令和元年度に実施した面接調査の結果について、関連学会での発表を予定している。
|
Causes of Carryover |
理由:令和元年度は面接調査を実施したが、新型コロナウイルス感染症の影響に伴い、1月以降は調査を中断したため旅費や研究協協力者への謝金等が発生しなかった。使用計画:令和2年度は新型コロナウイルス感染症の状況に注視しながら、面接調査の実施を目指し、旅費や研究協力者への謝金等に使用する予定である。
|