2018 Fiscal Year Research-status Report
インスリンポンプ療法中の子どもの就学を見据えた看護支援の構築
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18K10449
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Research Institution | Toho University |
Principal Investigator |
出野 慶子 東邦大学, 看護学部, 教授 (70248863)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高山 充 東邦大学, 看護学部, 助教 (20623424)
天野 里奈 東邦大学, 看護学部, 助教 (90459818)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 1型糖尿病 / インスリンポンプ / 幼児 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、2015~2017年度の「1型糖尿病をもつ子どもの学校生活を支える家庭・学校間連携の促進」(基盤研究C 15K11732)を踏まえた内容であるため、日本糖尿病教育・看護学会誌に「インスリンポンプを使用している小学生の学校生活の現状」として投稿し、採択された(日本糖尿病教育・看護学会誌,23(1),18-24,2019)。 今年度はインスリンポンプを使用している幼児の園生活状況ならびに就学における課題を明らかにすることを目的とし、家族会主催のサマーキャンプにてインスリンポンプ療法中の幼児の母親3名を対象にインタビューを実施した。 その結果、幼稚園での状況として、子どもが自分で実施していることは血糖測定、ボーラス注入、プール時にポンプを外す等であり、先生のサポートとしては、血糖値に合わせて補食、プール時のポンプの着脱、ボーラス注入時の単位確認等であった。就学に向けての不安としては、血糖測定やボーラス注入の場所、体育への対応、給食当番はやらせてもらえるか、クラスの友達に病気のことを伝えたほうがよいのか等であった。学校側への要望としては、病気についてクラスの友達に説明するか否かを迷っている母親以外は、血糖測定やボーラス注入を堂々と教室でやらせてほしい、幼稚園でできていたことは学校でも実施できるようにしてほしい等であった。小学校では環境やサポート体制がこれまでとは変化するため、子どもが血糖測定やボーラス注入などを気兼ねせずに行えるように、また、幼稚園で可能だったことが制限されないように、親が学校関係者とうまく連携がとれるような支援が必要であることが示唆された。 本研究結果は2019年6月開催の第66回日本小児保健協会学術集会にて発表予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究計画どおりに家族会主催のサマーキャンプ(8月開催)にて、3名の母親の協力を得てインタビューを実施することができた。しかしながら、今年度のサマーキャンプ参加者数が例年よりも少なく、インスリンポンプを使用している子どもの参加者も少なかったため、予定していた研究協力者数にはいたらず、分析が十分であるとは言い難い状況であった。
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Strategy for Future Research Activity |
6月に開催される第66回日本小児保健協会学術集会にて研究成果を発表し、他の研究者と意見交換をしたり、国内・国外の学術集会に参加して最新の情報を収集して視野をひろげる。 本研究の研究フィールドとなる家族会主催のサマーキャンプが、主催者側の運営体制の変更等によりデータ収集が難しくなる可能性があるため、研究計画をキャンプ運営体制に合わせながら適宜修正して研究を行う。
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Causes of Carryover |
研究分担者(2名の分担者に20万円ずつの分担金)が、糖尿病に関する国際学会であるAASD(クアラルンプール開催)に参加できなかった等の理由により残金が生じた。 次年度は国内・国外の学術集会に参加し、最新の情報を得たり研究者との意見交換をとおして視野をひろげる。また、研究計画を研究フィールドの状況に合わせて修正した上でデータ収集等の費用に充てる。
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Research Products
(1 results)