2021 Fiscal Year Research-status Report
母乳育児継続支援を目指した母乳育児中の母親のcomfort測定尺度の開発
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18K10452
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Research Institution | The Japanese Red Cross Toyota College of Nursing |
Principal Investigator |
千葉 朝子 日本赤十字豊田看護大学, 看護学部, 講師 (50572624)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 母乳育児 / 授乳 / 心地よさ / 母親 / 尺度開発 |
Outline of Annual Research Achievements |
母乳育児は母児の心身にとって有益であるとされ推奨されている。しかし、母親にとって母乳を児に与えることは日々の営みでありながら、母親が母乳育児に感じる心地よさは明らかになっていない。そこで、本研究は、母親が母乳育児について感じている心地よさの測定用具を開発することを目的とした。本研究は、二段階で実施する。一段階として、母親が母乳育児に感じる心地よさの尺度原案を作成する。第二段階の研究では、母親が母乳育児に感じる心地よさ測定用具を開発する。第一段階の研究では、正期産分娩後母乳育児をしている母親に産褥入院中、産褥2週間、産後1か月、産後3か月の母親に縦断的半構造化面接調査および産後6か月以上母乳育児を継続している母親に横断的面接調査を実施した。面接調査で得られたデータを質的帰納的に分析し、カテゴリー化を行った。母乳育児に感じる心地よさには、【今しかできない赤ちゃんのかわいさとぬくもりを実感する幸せな時間】【赤ちゃんも自分も安心できる調和のとれた楽な授乳】【助産師や家族の支援があってこその授乳への専念】があった。また、同時に、心地よさが感じられない【授乳時の身体の痛みや不安定な母乳分泌量への不安】【イメージと異なる実際の授乳での睡眠不足となるストレス】を感じていた。質的分析結果から、母親が感じる心地よさの側面として、「母乳分泌・乳房の状態」「ラッチオン」「授乳姿勢」「授乳の手間」「赤ちゃんへの気持ち」などに関する58項目の質問項目を作成した。質問項目は、研究者間で協議を行い、表面的妥当性を確認した。今後は、内容妥当性の確認、試作版質問紙調査による質問項目の決定、尺度の開発を行っていく。第一段階での調査結果に関しては、学会および論文発表をしていく計画である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本尺度の対象者は母乳育児をしている母親である。尺度開発のためは、助産師や母親の研究協力が必要であるがコロナ禍において、感染状況が見通せず、調査依頼が遅延したため。
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Strategy for Future Research Activity |
内容妥当性の確認後、試作版質問紙調査による質問項目の決定を行い、本調査による尺度開発を実施する。
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Causes of Carryover |
COVID-19により、医療機関などで質問紙調査ができなかったため、調査が遅延した。本研究における調査の尺度開発では、母乳育児をしている産後3~6か月の母親が研究対象となる。今後もCOVID-19の状況が見通せないため、インターネット調査で研究を実施する。
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