2018 Fiscal Year Research-status Report
乳児をもつ母親の育児に伴うストレスマネジメント尺度の開発と信頼性・妥当性の検討
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18K10482
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Research Institution | Gunma University of Health and Welfare |
Principal Investigator |
堀越 摂子 群馬医療福祉大学, 看護学部, 講師 (60641488)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
常盤 洋子 群馬大学, 大学院保健学研究科, 教授 (10269334)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | ストレスマネジメント / 母親 / 育児 / 乳児 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は,乳児をもつ母親の育児に伴うストレスマネジメント尺度を開発し,信頼性と妥当性を検証することである.ストレスマネジメントは,ストレスを自分で観察し,うまく対処してストレス反応を緩和することといわれ,ストレスを軽減するための支援や健康教育を検討するために広く使用されている.しかし,育児をする母親のストレスマネジメントの定義を吟味し,概念的に検討された研究は見当たらない.乳児をもつ母親が自身で育児に伴うストレスマネジメントできるような支援を構築するためには,育児に伴うストレスマネジメントの概念を明らかにする必要がある.そこで,本研究では,まず育児に伴うストレスマネジメントの概念分析を行った.概念分析は,国内外の34文献を対象とし,Rodgersの概念分析の手法を用いて分析した.概念分析の結果得られた育児に伴うストレスマネジメントの概念は,乳幼児をもつ母親が育児に伴うストレスを自覚し,ストレスへの対処が可能であるという認識を抱くことで,様々な対処行動の中から自身に適した方法を選択・実行し,実行した対処行動を振り返り修正しながら育児に伴うストレス状況に応じて対処行動を使い分け,対処行動を工夫することであった.「育児に伴うストレスマネジメントの概念分析」の論文を投稿し,原著論文として採択された.次に,乳児をもつ母親の育児に伴うストレスマネジメント能力を明らかにするために面接調査を実施した.育児に伴うストレスマネジメントの概念分析から得られた概念を参考に,インタビューガイドを作成し,生後8~10か月の児をもつ母親12名を対象に半構成的面接を行った.そのデータをもとに内容分析を行い,カテゴリ,サブカテゴリを形成し,乳児をもつ母親の育児に伴うストレスマネジメント能力を抽出した.今後,これらの研究結果をもとに尺度の質問項目案を作成し,研究を遂行する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
平成30年度の当初の計画は,乳児をもつ母親の育児に伴うストレスマネジメント尺度の質問項目案の作成であったが,半構成的面接調査の分析に留まり,質問項目案の作成に至らなかった.
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Strategy for Future Research Activity |
年度内に予定していた尺度の質問項目案を作成する.また,本来令和元年度に予定していた尺度項目案の表面妥当性を確保するために,乳児をもつ母親数名にプレテストを行い,予備尺度を作成する.さらに,予備尺度を用いて乳児をもつ母親の育児に伴うストレスマネジメント尺度の信頼性・妥当性の検証に向けた調査を実施する予定である.
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Causes of Carryover |
半構成的面接調査にかかる費用は予定通りであったが,学会等での発表を実施しなかったため,使用予定額が余剰した.次年度は、尺度の信頼性・妥当性の検証の調査の実施,研究成果発表に伴う英語校正や学会参加費などに使用する予定である.
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Research Products
(1 results)