2018 Fiscal Year Research-status Report
不妊治療の選択・終結過程における意思決定支援カウンセリングツールの開発・検討
Project/Area Number |
18K10491
|
Research Institution | Kanazawa Medical University |
Principal Investigator |
矢野 恵子 金沢医科大学, 看護学部, 教授 (10174559)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
河端 久美子 金沢医科大学, 看護学部, 助教 (90815086)
|
Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
|
Keywords | 不妊治療 / 意思決定支援 / カウンセリングツール |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、不妊治療過程における自己決定場面で活用できる意思決定カウンセリングツールの開発と有効性の検討であるが、3つのツール(Ⅰコラージュの作成:現在の自分の状況を客観視する、Ⅱライフプラン表の作成:こどものいない人生を想像して、Ⅲ様々な選択肢を整理するために表の作成)を単独であるいは連続して使用することにより、それぞれの効果を検証し効果的な意思決定カウンセリングツールを提案することを目指す3年計画の研究である。 初年度の2018年度は、研究実施に向けた準備として、①研究関連資料の収集、②研究協力施設のスタッフに対する研究説明と実施打ち合わせ、③研究実施時に活用する不妊症及びその治療等に関する小冊子の作成を行った。③が予定より早く完成させることができたため、予定より早く研究チームの打ち合わせを実施し、協力施設での対象選定に入ることができた。4つの施設において、条件を満たし研究協力に同意の得られる対象の選定を開始したが、施設によっては対象の抽出が難しいところもある一方、複数の協力者を得られた施設もあり、2年目に予定していた介入実施によるデータ収集を前倒しで2018年度内に開始することができた。 データ収集の開始に伴い、単独のツールを実施した対象者より、他のツールも経験してみたいとの希望があり、次年度に実施することになっている。このケースは、3つのツールを計画の順に沿って実施した事例には当たらないため、それぞれを単独で経験した事例として分析を行う予定である。今後も、同様のケースに対しては、同様の対応を予定しているが、分析の結果によっては、データの分類の再検討を行う予定である。(最初に実施したツールのみ分析の対象とする、など)
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
対象へのカウンセリング的介入時に使用する予定であった小冊子については、別の研究においてその内容についての検討を行っていたが、それが予定より早く終結したため、小冊子も予定より早く完成することができた。それに伴い、協力施設スタッフに対する研究説明・打ち合わせを行い、計画を前倒しで介入対象の選定に入ったが、複数の施設で年度内に研究対象者の選定と、カウンセリングツールによる介入の実施を行うことができたため。
|
Strategy for Future Research Activity |
研究計画の2年目に該当する2019年度は、引き続き①研究協力施設における対象者の選定、②介入の実施とデータ収集を実施すると同時に、③質的方法を用いたデータ分析を開始し、④研究成果の学会等での発表の準備も開始する予定である。 3年目の2020年度は、①収集できたデータの分析・考察、②研究成果の関連学会等での発表、③研究成果のまとめ(成果報告)等を予定している。
|
Causes of Carryover |
2018年度は、予定以上の研究を進めることができ、申請を行った前倒し金もほぼ使用を終えた。2019年度は、引き続きデータ収集及び研究打ち合わせのための旅費・謝礼金、並びに資料収集の費用等に使用する予定ある。
|