2019 Fiscal Year Research-status Report
プラダーウィリー症候群トランジション外来での看護師の役割と看護機能に関する研究
Project/Area Number |
18K10496
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Research Institution | Fukuoka Nursing College |
Principal Investigator |
飯野 英親 福岡看護大学, 看護学部, 教授 (20284276)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中村 加奈子 福岡看護大学, 看護学部, 講師 (90584516)
青野 広子 福岡看護大学, 看護学部, 助教 (50733870)
小笹 由香 東京医科歯科大学, 医学部附属病院, 看護師長 (40310403)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | プラダーウィリー症候群 / 小児科外来 / 歯科診療 / トランジション / 看護師の役割 |
Outline of Annual Research Achievements |
福岡県内に在住するプラダーウィリー症候群(Prader-Willi Syndrome; 以下,PWS)9人の養育者(母親)を対象に、歯科外来での受診状況とトランジションの必要性・希望についてインタビュー調査を実施した。 PWSの人の小児期から現在までの歯科受診状況、う蝕予防目的のフッ化物塗布の有無、母親が抱く成人対象歯科への受診に対する想いについて、インタビューガイドを利用した半構成的面接法を実施した。 対象の養育者は、母親9人、平均年齢:53±4.2歳、現在も就業中の人5人,専業主婦4人だった。 結果として、PWSを有する人の約9割が、小児期から療育センター等の障害児歯科を受診していた。また、約7割の人が、う蝕予防目的のフッ化物塗布を実施していた。歯科のトランジションに関しては、20歳以降も同じ障害児歯科を受診している事例が半数以上に認められ、成人の一般歯科を受診している例も、障害児歯科と自宅との距離が離れているという例だった。 PWSの人のトランジションでは、小学校高学年程度の知的発育状況、思春期以降の非常に粘着な精神反応、際限の無い食欲、側弯症13)や視力障害に加えて、患者の多くは経済的自立が困難なため、小児科以外の複数の診療科、福祉専門職等の総合力を必要とする。よって、小児医療の中でもトランジションが進めにくい疾患の一つと考えられる。同様の理由から、PWS児の歯科治療として、継続的に障害児歯科を受診できる状況であれば、PWSの養育者である母親は、成人歯科への移行については積極的には希望していないと考えられた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
対象者とのインタビュー日程の調整が難航したのが主たる原因。2020年1月以降は、新型コロナウイルスの水平感染の警戒、特別警戒地域の指定によって、予定していたインタビュー日程が全てキャンセルになった。
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Strategy for Future Research Activity |
研究分担者を中心に、PWSの養育者と外来看護師を対象としたインタビュー調査は継続して行う。また、PWS児とその家族に対するケア経験を有する外来看護師への調査数を増加させるために、研究分担者への調査依頼数を増加させて対応する。
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Causes of Carryover |
共同研究者との共同インタビュー用の旅費と単独インタビュー用の旅費として計上していたが、新型コロナウイルスの流行に伴って、キャンセルされたため。
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Research Products
(2 results)