2022 Fiscal Year Research-status Report
在宅における気管内吸引カテーテルの再使用と呼吸器感染症発生との関連の細菌学的検証
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18K10502
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| Research Institution | Otemae University |
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Principal Investigator |
白井 文恵 大手前大学, 国際看護学部, 教授 (50283776)
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| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小西 かおる 大阪大学, 大学院医学系研究科, 教授 (60332376)
阪上 由美 大阪信愛学院短期大学, その他部局等, 准教授 (60711512)
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| Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2024-03-31
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| Keywords | 在宅感染予防 / 気管内吸引カテーテル / 保管方法 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
気管内吸引カテーテル（以下吸引カテーテルと略す）は、単回使用が原則とされているが、在宅療養の場では消毒することで1日１本程度使用されることが多い。再利用のため吸引カテーテルの保管を消毒液に浸漬する方法（浸漬法）か洗浄消毒後自然乾燥する方法（乾燥法）がとられているが統一された方法はない。在宅療養での吸引行為は介護者に実施されることが多いため、吸引カテーテルの洗浄、消毒、保管に関しての方法は家庭により様々である。
本研究では、在宅療養の場で使用される吸引カテーテルの保管方法と細菌汚染状況に着目し、在宅療養者に対する呼吸器感染症のリスクを軽減させるための吸引カテーテルの保管方法のエビデンスを提示することを目的としている。
2018年度の在宅療養者を対象とした全国調査での吸引カテーテルの再使用率は91.6％、吸引カテーテルの交換頻度は１日に1回であった。保管方法は、浸漬法と乾燥法がほぼ半数であることが明らかとなった。また、実際に在宅療養の場で使用された吸引カテーテルの細菌培養を行ったところ、乾燥法により保管されていた吸引カテーテルから細菌が検出された。
2019年度には、吸引カテーテルの使用後のふき取りによる細菌除去率を実験的に検証した。結果、70％アルコールによる吸引カテーテルのふき取りにおいて、正しくふき取りが行われない場合は、吸引カテーテルの先端に細菌が残存し、吸引カテーテルを乾燥法により保管した場合の細菌増殖の可能性が示唆された。
2020年度以降、2019年度に明らかとなった乾燥法により保管された吸引カテーテルと、浸漬法で保管された吸引カテーテルの汚染状況を、実際に在宅療養の場で使用された吸引カテーテルを細菌学的実験から明らかにする予定であったが、療養者宅への訪問が困難となった。そのため、計画を見直し、2023年度は訪問看護師の指導の実際と現場での課題を明らかにする予定である。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
2020年度以降、2019年度に明らかとなった乾燥法により保管された吸引カテーテルと、浸漬法で保管された吸引カテーテルの汚染状況を、実際に在宅療養の場で使用された吸引カテーテルを細菌学的実験から明らかにする予定であったが、新型コロナウイルス感染症の影響により療養者宅への訪問が困難となった。そのため、吸引カテーテルの細菌学的汚染状況の検証ができず、研究遂行に遅れた生じた。
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| Strategy for Future Research Activity |
本年度、新型コロナウイルス感染症による訪問看護の制約がどの程度影響するかを考慮しながら、在宅療養の場で使用される吸引カテーテルの汚染と呼吸器感染症との関連を明らかにする。訪問看護ステーションへの訪問看護師への調査から吸引カテーテルの保管方法に関する指導の実際と現場での課題について明らかにする予定である。
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| Causes of Carryover |
訪問看護ステーションへの協力依頼のため、謝金、旅費、物品費等として使用額が生じた。
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