2021 Fiscal Year Research-status Report
地方発!小規模・マンパワー不足の阿賀野市における妊産婦支援システムの構築
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18K10521
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Research Institution | Niigata Seiryou University |
Principal Investigator |
池田 かよ子 新潟青陵大学, 看護学部, 教授 (60339942)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小林 正子 新潟青陵大学, 看護学部, 准教授 (10339947)
小島 さやか 新潟青陵大学, 看護学部, 助教 (40599263)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 子育て世代包括支援 / 開業助産師 / 面接調査 |
Outline of Annual Research Achievements |
2020年度に妊娠期の支援としてニーズが多かった妊婦訪問を4名の開業助産師により実施した。その結果、妊婦は自宅でリラックスした雰囲気で、話を聞いてもらうことや身体に触れられる体験を通して安心を得ていた。今回の訪問は助産師が妊婦の心と身体の声を傾聴し、妊婦のニーズに沿った支援が行われ、妊婦にとって有効な支援であったと評価できる。今後は、妊娠期から切れ目のない支援を地域の実情に合わせて継続させるとともに、拡大していくことが課題である。 2021年度はコロナ禍により延期していた開業助産師の面接調査を実施し、妊婦訪問の効果を総合的に評価するためにデータの入力・分析を行うことができた。 また、A市における母子健康手帳交付時に用いる「妊娠期アセスメントシート」を2019年4月~現在まで使用している。その評価として、アセスメントシートを基に面談を行うことで、妊婦を把握するための情報収集のポイントがつかみやすく、またアセスメント項目を点数化することで、専門職個人の判断ではなく、統一した見解で支援のレベル判定ができるようになった。また、専門職間で情報共有し再確認しても判定のレベルは変わらないことから、項目の点数の配当は妥当であったと言える。今までと比較すると要支援者同様、経過観察者の把握がしやすくなり早期から支援の計画がしやすくなっている。現在もシートを継続して使用しているが、地域の実情を踏まえながらアセスメント項目や配点の見直しをしながら活用していくことが重要であると考えている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
2021年度は、研究課題について①6月から7月にかけて、妊婦訪問した地域の開業助産師への面接調査を行った。②母子健康手帳交付時のアセスメントシートを活用実績を集計し、学会に発表した。これまでコロナ禍で中止していた妊産婦への集団支援の実施と評価、他県の視察などについては、感染拡大の状況を注視しながら計画的に進めていきたい。
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Strategy for Future Research Activity |
2022年度は最終年度であるため、以下の研究及び事業を進めていく。 ①これまでの実施できなかった事業として、妊娠期の集団への支援である。プレママ・プレパパ教室や妊産婦交流会を7月から9月に実施予定で計画している。その事業には、助産学生もボランティアで参加し、講座型の支援の他に、妊産婦がリラクゼーションできるハンドマッサージなども計画している。実施に際しては、感染予防対策を徹底しつつ実施し、その評価も行っていく。②開業助産師の面接調査の結果を関連学会に発表を予定している。③2019年4月から使用しているアセスメントシートについて一部改訂をしながら、産後の支援にも活かすため使用しているので、その評価をする。同時に、新潟県内のアセスメントシートを利用してもらうよう、周知方法を検討する。④5年間の研究結果をもとに、報告書を作成する。
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Causes of Carryover |
2021年度の事業として予定していた妊婦への集団支援である「妊婦カフェ」等の交流型支援や「妊婦へのハンドマッサージ」などリラクゼーション型支援、また「パパの会」などの家族支援がコロナ禍により自治体で実施できなかったことから、それらに係る物品や旅費の支出がなかったこと、さらに他県への視察にかかる旅費の支出がなかったため、当初の計画より使用額に差が出た結果となった。
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Research Products
(2 results)