2020 Fiscal Year Research-status Report
高齢者の皮膚耐性から捉えたスキンテア(皮膚裂傷)の発生要因の解明と予防法への応用
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18K10522
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Research Institution | 福井医療大学 |
Principal Investigator |
北川 敦子 福井医療大学, 保健医療学部, 教授 (80343185)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐久間 淳 京都工芸繊維大学, 繊維学系, 教授 (60274180)
佐伯 壮一 大阪市立大学, 大学院工学研究科, 准教授 (50335767)
中谷 壽男 金沢大学, 保健学系, 教授 (60198124)
古川 大介 秋田県立大学, 知能メカトロニクス学科, 助教 (80774760)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | スキンテア / 皮膚破壊挙動 / シミュレーション |
Outline of Annual Research Achievements |
高齢者皮膚にどのような外力がかかることで皮膚構造にどのような破壊が起こり、スキンテアの発生に至るのかを明らかにするために、非侵襲的な手法を用いて検討を行った。本実験では、実際の高齢者皮膚に直接負荷をかけることは避け、シミレーションにてその皮膚破壊の挙動を検討した。 〔方法」高齢者を模した弾性分布を各層間に与えた皮膚の数値モデルを作成した上で、有限要素法(finite element method, FEM)において皮膚モデルを作成し、その皮膚の各層に物性値の差異を与えることで破壊挙動プロセスを観察・評価した。本シミレーションでは、初年度測定した高齢者皮膚の弾性係数を用い、より高齢者皮膚に即したものとした。 〔結果及び考察」表皮層が高い弾性を有する条件で観られる高い応力の発生は,ひずみの局在も誘発し、これによるスキンテアの発症を考えることができる。スキンテアの発生には応力の存在が明らかとなっているが、どのように皮膚構造が破壊されていくのかを確認することができた。今後、様々な条件(応力の大きさ、皮膚弾性力の違いなど)を加え更なる検討を行う必要がある。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
COVID-19の影響により、臨床での調査ができなかったことにより、当初計画していた高齢者皮膚の調査および介入研究が行えなかったため。
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Strategy for Future Research Activity |
COVID-19の感染拡大状況などの動向を見ながら、当初計画していた高齢者皮膚の調査及び介入研究を推進する予定である。
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Causes of Carryover |
COVID-19の影響により、当初計画していた臨床での高齢者皮膚の実態調査および計乳研究が実施できなかった。次年度はCOVID-19拡大状況に合わせて今年度実施予定であった調査を規模を縮小しても実施する予定である(調査機関と調整を行う)。
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