2018 Fiscal Year Research-status Report
The actual situation of the sleep of the elderly person who cares at home for a person with dementia and education care program to put up pawn of the sleep
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18K10525
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Research Institution | University of Human Environments |
Principal Investigator |
坂口 京子 人間環境大学, 松山看護学部, 講師 (30635149)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
赤井 由紀子 四天王寺大学, 教育学部, 教授 (70290434)
河野 保子 人間環境大学, 松山看護学部, 教授 (80020030)
讃井 真理 広島文化学園大学, 看護学部, 教授 (20412330)
河野 理恵 目白大学, 人間学部, 准教授 (40383327)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 高齢介護者 / 認知症者 / 睡眠障害 / 老々介護 / 教育ケアプログラム |
Outline of Annual Research Achievements |
現在の日本は超高齢社会、認知症の増加、高齢者夫婦世帯の老々介護など高齢者がより良く生きていくために多くの課題がある。本研究は、高齢認知症者の増加によって、在宅で認知症者の介護を余儀なくされている高齢者は、睡眠がどのような状態であるのかを調査する目的である。一般高齢者の睡眠状況は約3割に睡眠障害があると言われている。認知症者を介護する高齢者であるならば一層、睡眠障害を持つ者が多いと推測される。本研究は第1段階で、高齢介護者の睡眠の実態を明らかにする。第2段階として、在宅で認知症者を介護する高齢者が、良い睡眠を得ることができるように、教育ケアプログラムを構築し、実施評価し、教育ケアプログラムの有効性を実証する目的である。2019年4月~2020年3月までの研究活動は、睡眠に関して文献探索し、高齢者の睡眠の特徴および高齢介護者の睡眠に関する先行研究の有無と内容の確認を行った。これらの第1段階、第2段階は2014年に広島分化学園大学の林路審査委員会で承認されたが、2019年11月に第1段階を整理し、人間環境大学松山看護学部の倫理審査委員会に提出し採択された。11月から2020年3月まで大阪、京都、奈良の認知症対応型デイサービスセンターや特別養護老人ホームのデイサービスセンターなどに研究依頼書を提出したり、研究の実施のために調整を数回図った。また第44回日本睡眠学会に対象者15名(後期高齢者)の睡眠状況と3年前の研究者の先行研究である高齢大学に通う後期高齢者15名の睡眠の比較にについてまとめ、学会のポスターセッションに投稿した。現在は四天王寺大学看護学部に第2段階の研究について倫理審査委員会に申請している。さらに大阪府内の特別養護老人ホームやデイサービスセンターや訪問看護ステーションにおいて、睡眠の調査研究の依頼をし、実施する日程を調査中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
高齢者で認知症者は増加しており、在宅で認知症者を24時間支えている高齢介護者も多いと言われている。しかし、高齢介護者の睡眠に関するするアンケート調査を行うには、高齢介護者にアンケートを依頼しなければならない。アンケートの依頼や同意、配布は認知症者をデイサービスに送迎する際か、施設内の催し物や認知症の家族会の参加時にしか行えない。しかも認知症者を介護する高齢者であると限定しているため、対象者の選択が難しく、施設側と個人に対しての研究協力の依頼や同意を得るために細やかな調整が必要であるため、期間を要する。2019年度の研究の目標は、アンケート調査の開始であったが、 20件程度しか取れていない。対象者にいかに負担をかけずに、アンケート調査を実施するかや、研究対象者を見つけるのが大変難しい。なお2019年度は研究者の拠点が愛媛県松山市であったっため、2020年度から異動となる大阪あるいは大阪近辺の福祉施設や訪問看護ステーション、デイケアセンターなどに研究依頼の調整作業がスムーズに行われなかった 。2020年度はまず対象者の選択を行い、研究の第1段階、第2段階と進めていく計画である。
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Strategy for Future Research Activity |
現在、昨年から継続している4か所の施設に第1段階のアンケート調査依頼を行っているため、実施し、研究結果を出す。また四天王寺大学に第2段階として、良い睡眠を得るための教育プログラムの構築について、倫理審査委員会に提出しているため、採択が確定したら、良い睡眠を得るための教育プログラム内容を、施設関係者と検討し、実施に至ることができるように日程調整など行う。2020度は、研究の協力をしていただける施設を確保することが中心である。第1段階のアンケート実施後は、第2段階の教育ケアプログラムに参加が繋がるように、緻密な計画が必要となる。対象者の負担をできるだけ少なくするために、認知症者が使用している施設の「施設祭り」や「介護者の会」や「季節の催し物」の際に、アンケート調査や教育ケアプログラムの開催を実施する。施設側と研究者側の日程調整や会場の設定、対象者の個人情報とアクセスの確保、運営方法などを今後は調整していき、実施評価する。2020年度はアンケート調査数を増やし、高齢介護者の睡眠状況を明らかにする。また睡眠教室を1、2か所で開催する。2021年度はアンケート結果をまとめ、睡眠障害の実態や因果関係を考察する。また睡眠教室の開催をさらに増やし、評価修正し、教育ケアプログラムの有効性をまとめる。共同研究者達に協力を得て、学会に発表し、学術論文を完成させる。発表後は施設、個人にも研究結果や発表内容を報告する。
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Causes of Carryover |
本研究は、睡眠に関する調査研究と、睡眠改善のための教育ケアプログラムであるので、研究者の住居近隣を研究フィールドとすることが望ましい。研究者は2019年度は松山看護学部に在籍しており、2020年度以降は大阪に異動する予定であったため、研究の本格的な実施は2020年度からとなる。そのため2019年度はその準備期間となり、「睡眠」に関する文献の購入や、松山と大阪の研究協力施設の調整のためにかかった費用のみとなった。2020年度はデータの収集や、解析のための機器の購入、介入研究のための睡眠教育のための備品や施設使用料および人件費などに加えたい。
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Research Products
(1 results)