2019 Fiscal Year Research-status Report
高齢者ケア施設の看護職に向けた新任期看護師の教育支援ガイド作成と支援モデルの構築
Project/Area Number |
18K10546
|
Research Institution | Kobe City College of Nursing |
Principal Investigator |
坪井 桂子 神戸市看護大学, 看護学部, 教授 (80335588)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山崎 尚美 (平木尚美) 畿央大学, 健康科学部, 教授 (10425093)
秋定 真有 神戸市看護大学, 看護学部, 助教 (20738546)
小野 幸子 新潟県立看護大学, 看護学部, 教授 (70204237)
|
Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
|
Keywords | 高齢者看護の実践能力 / 高齢者ケア施設 / 教育支援者 / 新任期看護師 / 教育支援ガイド / 教育支援モデル |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度の研究目的は、高齢者ケア施設の新任期(経験年数1~3年)看護師の教育を担う看護職に向けた教育支援モデルを構築するために、必要な要素を明らかにすることとした。1.研究方法1)データ算出期間:2019年11月~12月。2)研究参加者:研究代表者らがこれまでに新任期の看護師が就職していると伺った高齢者ケア施設の教育支援者である看護職4名。3)データ産出方法:新任期看護師の教育支援者である看護職に、新任期看護師の教育支援の実態等について、1時間程度のインタビューを1回行った。4)データ分析方法:質的記述的方法による分析。5)倫理的配慮:本研究は、倫理的配慮を行い、神戸市看護大学倫理審査委員会の承認を得て行った。2.結果:50歳代の女性看護職4名にインタビューを実施・分析し、以下の結果が導かれた。教育支援者である看護職は、新任期の看護師を教育する上で、高齢者ケア施設で必要な技術の選定、技術修得の順序性の検討、確実に対応が求められる技術の強化をはかるために、【高齢者ケア施設で求められる技術の修得に向けた教育の工夫】を行っていた。また、介護職と信頼関係を形成し、ケアの悩みを共有し、チームで改善をはかり成功した経験を積めるよう【看護職として介護職から信頼を得る機会をつくる】、新任期の看護師に、勉強会や研修の講師、委員会での役割を任せる等、【新任期の看護師の能力が発揮される場づくり】を行っていた。また、教育支援者は看護職の配置人数が少ない中で、新任期の看護師を共に学び合う同僚として迎えており、自身が大切にしている看護が継続されるように【施設で要となる看護職としての実践モデルを示(す)】していた。3.考察:新任期の看護師が介護職と連携・協働し、質の高い看護を実践できるように、教育支援者が創意工夫のもと、施設全体で支援をしていることが示されており、教育支援モデルの要素の一部として活用可能と考えられた。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
高齢者ケア施設に就業する4名の教育支援者にインタビューを行うことができたが、その後新型コロナ感染症対策のため、高齢者ケア施設の看護師へのインタビューの継続ができなくなった。事態が収束するまでは研究依頼も控えたいと考えたため、予定していた残り1名へのインタビューが実施できていない。 研究チームの会議も上記の理由により、実施できていないため、やや遅れているとした。
|
Strategy for Future Research Activity |
高齢者ケア施設において、教育支援者を対象とした、研修等を実施したいと考えているが、新型コロナ感染症の状況によっては、今年度の実施が困難となるかもしれない。そのため、研究計画の変更を検討する必要があると考える。 また、デンマークの高齢者ケア施設の施設長(看護師)、教育支援者等へのインタビューは、実施可能な方法を検討していくこととする。
|
Causes of Carryover |
予定していた国内調査および海外調査を実施できなかったため、使用額が少額となった。 次年度以降の研究計画を修正する。海外調査の実施時期は、再調整する。
|