2020 Fiscal Year Research-status Report
地理学のGIS、空間疫学、ネットワーク分析の適用を試みた地域診断の開発
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18K10547
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
入江 安子 神戸大学, 保健学研究科, 保健学研究員 (80342195)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤本 悠 奈良大学, 文学部, 准教授 (50609534)
周藤 俊治 奈良県立医科大学, 医学部, 准教授 (30420748)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 地域診断 / 空間疫学、 / エスノグラフィー / 地理情報システム |
Outline of Annual Research Achievements |
2020年度は、家族同心球環境理論を研究概念枠組みとしたパーソナルネットワーク研究を計画していた。目的は、山間地域の高齢者のグラウンドゴルフ参加者におけるパーソナルネットワークの密度や中心性を形成するクラスター及び空隙などの構造、道具的サポート、情緒的サポートのパーソナルネットワークの形成過程の時間的側面の検討を予定していた。しかし、新型コロナ感染拡大に伴い、高齢者を対象としたデータ収集が困難になったため、2020年7月から中断している状況である。 従って2020年度は、これまでのデータを分析し、A町中央グラウンドゴルフ利用者と地域のグラウンドゴルフ利用者の関連性について検討を試みた。その結果、男性高齢者の多くは、幼少期から経験している祭礼行事に伴う文化的価値観や信念を共感する場として地域の健康活動を位置づけ、その中心的役割を担っていた。一方、女性は、地域内の人との繋がりを大切にしながらも、多地域の人々と関わりをもち、複数の地域が集合したグラウンドゴルフや健康活動を創出する役割を担っていた。このことから、山間地域の高齢者の健康活動は、地域を基盤とした健康活動だけではなく、複数の地域が集合した健康活動などの多様な形態の健康活動があることを考慮する必要があることが明らかになった。 また、上記の内容を踏まえて "Culturally Congruent Health Activities for the Prevention of Functional Disabilities Among Older Adults in Japan's Forest Communities"論文作成, 及び研究フィールドA町への報告(山間地域の文化を捉えた介護予防のあり方の検討結果と、及び地域のグラウンドゴルフの参加状況と道路網との関連、介護認定率の関連の検討)を作成した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
新型コロナウイルス感染症流行に伴い、研究フィールドの対象者(70歳~90歳代)は、近郊の都市に住む家族との交流も控える自粛生活を送っている。この状況下では、研究者が高齢者を対象としたデータの収集を実施することが困難であると判断し、2020年7月にデータ収集を中断した。現在、新型コロナウィルス感染症流行が落ち着くまで経過をみながら、データ収集を再スタートさせたいと考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
新型コロナウィルス感染症流行が落ち着くまでの様子をみながら、今後の家族同心球環境理論を研究概念枠組みとしたパーソナルネットワーク研究を進捗させたいと考えています。
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Causes of Carryover |
2020年度は家族同心球環境理論を研究概念枠組みとしたパーソナルネットワーク研究を計画していた。目的は、山間地域の高齢者のグラウンドゴルフ参加者におけるパーソナルネットワークの密度や中心性を形成するクラスター及び空隙などの構造、道具的サポート、情緒的サポートのパーソナルネットワークの形成過程の時間的側面を検討することを予定していた。しかし、新型コロナ感染拡大に伴い、データ収集が困難になったため、2020年7月から中断している状況である。 そのため、"Culturally Congruent Health Activities for the Prevention of Functional Disabilities Among Older Adults in Japan's Forest Communities"論文作成, 及び研究フィールドへの報告書作成を実施した。研究費はこれ等に関する英文校正費用等のみに充当した。
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Research Products
(1 results)