2018 Fiscal Year Research-status Report
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18K10564
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Research Institution | University of Occupational and Environmental Health, Japan |
Principal Investigator |
仲野 宏子 産業医科大学, 産業保健学部, 講師 (70625889)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
長弘 千恵 徳島文理大学, 保健福祉学部, 教授 (00289498)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 60歳代 / 変化 / 調整 / 疲労感 |
Outline of Annual Research Achievements |
A町の60歳代で主として就労、孫の世話、介護のいずれかの活動を行っている住民15名に計4回のフォーカス・グループ・インタビュー(FGI)を実施した。研究参加者の募集は、地域の高齢者の事情に精通している自治体の高齢者福祉部門担当者に対象者の抽出を依頼した。FGIの方法は、研究者が作成したインタビューガイドに基づき、半構造的面接を行い、所要時間は1回70~90分であった。質的帰納的分析の手順は、発言内容に忠実に逐語録を作成し、Nvivoを用いて疲労感に至るプロセスに関する情報を与える文脈を抽出しコードを付けた。さらに、コードの比較を行いながら、発言者の意図や内容が類似したコードをまとめて、サブカテゴリとし、類似したサブカテゴリをまとめてカテゴリとし、最終的にコアカテゴリを作成した。 研究参加者の主たる活動は、就労5名、孫の世話3名、介護7名であったが、複数の役割を担っている者が10名であった。 分析の結果、157コード、62サブカテゴリ、15カテゴリ< >、3コアカテゴリ【】を抽出した。プロダクティブな活動を行っている60歳代が疲労感を自覚するプロセスとして【60歳代で経験する変化】<変化への意欲>、<変化をポジティブに捉える>、<変化をスムーズに受入れ>、<受け入れざるを得ない変化>、<変化への戸惑い>、<特に変化なし>、【日々の健康づくり】<健康づくりへの意欲>、<健康づくりに支援が必要>、<それぞれの方法で健康づくり継続>、<健康維持のために大切にしていること>、<疲労感に影響する心身の状態>、【疲労感の調整とセルフケア】<介護に伴う心身の訴え>、<疲労感への認識>、<疲労感への調整とセルフケア>、<活動に伴う疲労感>が抽出された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
計画では初年度にアンケート調査実施予定であったが、文献検討の結果、予定を変更してインタビュー調査を実施した。インタビュー調査の結果から、アンケート調査で把握するべき事項が定まり、より具体的な調査が可能となると考えられたた。今年度は縦断調査の1回目となる調査を実施する予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
初年度の予定を、量的調査から質的調査に変更したが、そのことで研究の方向性が具体的に検討することが可能となった。今後は、量的調査を実施し、縦断的に把握し具体的に検討を進めていく予定である。
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Causes of Carryover |
計画では、量的調査をする予定で予算を計上したが、計画が変更になり、インタビュー調査になったため、初年度使用分に余剰が生じた。今年度は、量的調査を行うことで、次年度使用額を使用する予定である。
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Research Products
(3 results)