2021 Fiscal Year Research-status Report
沖縄県における母子保健推進員の組織化と駐在保健師の機能
Project/Area Number |
18K10575
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Research Institution | University of the Ryukyus |
Principal Investigator |
當山 裕子 琉球大学, 医学部, 講師 (90468075)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 母子保健推進員 / 保健師 / 住民組織 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、沖縄県の母子保健推進員の組織化に携わった駐在保健婦や関係者へのインタビュー調査、資料・文献等の収集を行い、組織化の意義やプロセスを理解し、住民組織活動と協働する保健師の役割を明らかにすることである。 2018~2019年度は、研究の目的に合致したインタビュー調査の対象者について情報を得て、沖縄県内で駐在保健師経験者や母子保健関係者へのインタビューを実施した。記録によると沖縄県内では1972年6自治体で活動が開始されたとなっているが、実際に活動が開始されたのは翌年からのことであった。復帰から22年後の1994年、県内の全市町村で母子保健推進員が設置された。この設置には駐在保健婦の存在が影響していた。沖縄の日本復帰前後に県庁や保健所で母子保健推進員活動の開始に関わった5名のインタビュー内容を分析した。沖縄県における母子保健推進員活動の開始に関わった要因は、日本復帰に伴う日本の制度の適応、駐在保健婦の担当地区の母子保健向上に対する使命感、保健人材の不足の中、駐在保健婦は住民を母子保健活動のパートナーとして活動したことが明らかとなった。この結果はThe 6th International Nursing Research Conference of World Academy of Nursing Science.(2020年2月)にて報告した。2021年度は、駐在保健婦として各自治体の母子保健推進員活動の開始に関わった保健師のインタビュー内容を検討した。この結果はThe 7th WANS(2022年10月)にて報告予定である。現在、論文化に向けて検討中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
新型コロナウイルス感染症の感染拡大により、当初の研究計画を修正したため。
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Strategy for Future Research Activity |
新型コロナウイルス感染症の感染状況を考慮しつつ、研究成果を学会等で報告する。また、得られた結果を論文化し公開する予定である。
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Causes of Carryover |
新型コロナウイルス感染症の感染状況が改善しないため、予定していた学会への参加がオンラインとなり、旅費の支払いが不要となったため次年度使用額が生じた。2022年度、感染状況を鑑みつつ学会への参加を行う。それがかなわない場合は、論文化もしくは報告書作成費用として使用する。
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