2018 Fiscal Year Research-status Report
気になる子供と養育者を支える農村型子育て世代包括ケアシステムモデルの構築
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18K10578
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Research Institution | Kyoto Prefectural University of Medicine |
Principal Investigator |
志澤 美保 京都府立医科大学, 医学部, 准教授 (00432279)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
星野 明子 京都府立医科大学, 医学部, 教授 (70282209)
義村 さや香 京都大学, 医学研究科, 特定助教 (80751776)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 子育て世代包括ケア / SST / 事業評価 / 養育者支援 / 気になる子ども |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、少子高齢化が進んでいる農村地域において、切れ目のない子育て支援に必要なネットワークや体制づくりを構築することである。 初年度は、対象地域の地域診断をし、地域の子育ての現状把握と今後の課題について抽出することが目的であった。地域診断は、A町主催で行う子育て支援事業に参与参加し、住民との交流を行い、主観的情報を収集した。また、保健師らと共にA町の既存資料等から客観的情報収集を行い、地域概要の整理、地域の健康課題の抽出までを行った。今回抽出されたA町における子育て世代の現状として、出生数が少ないことや、集落同士が離れていることから、町内の母子が出合い、交流する機会や交流範囲が少ないことがあげられた。このことから、積極的に人と関わることが難しい母子は、孤立し育児不安を増強させる可能性などが母子の健康課題としてあげられた。また、今後のA町のあるべき姿を設定し、子育て計画の中で目標値を選定していくのに必要となる項目を確認し、A町が実施する質問紙によるニード調査の作成協力を行った。今後は、質問紙では測れない住民の「思い」などについて把握するべく、インタビューによる調査を引き続き実施することとする。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
現在、初回のニード調査に向けての準備を行っている。協力行政と調整し、対象者選定や具体的な調査内容の詰めを行い、研究計画書を基に倫理申請を提出している。倫理委員会の審査が終了次第、ニード調査を開始する。 SSTの実施については、年間計画を立案し、5月に行う第1回運営会議にて具体的なプログラム作成の調整をかけていく。8月末のSST実施に向け、スタッフの確保、物品準備、実施前調査を行っていく予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
概ね、計画通りに進展しているため、研究計画書に沿って進める。 ニード調査については、倫理手続きが進んでいるため、倫理が通り次第、調査を開始し、随時、分析も進めていく。SSTの介入については、次年度開始できるよう保健センターと保育園2か所と打合せを行い、研究チーム主導でのSSTを初年度は行うことで合意が得られた。今後は、実施に向けた具体的な調整をすすめ、6月以降から保護者説明会、事前調査を進めていくこととする。
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Causes of Carryover |
協力行政との調整の中、現地のニード調査の調査時期が本研究の実施予定時期と重なることが判明したため、本研究のニード調査の方を少し後方に日程を変更したため、今年度中に購入予定であった物品等についても、現地との調整が全て整ってから行うよう計画変更した。 したがって、研究の進行に合わせ、現地での評価観察に必要なカメラなどの物品や分析に必要なPC関連物品などを次年度購入していく。また、ニード調査の実施や、SST運営に際しての旅費、調査補助者への謝金等に使う予定である。
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