2022 Fiscal Year Annual Research Report
Development and evaluation of an image-based decision aid for long-term care at home
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18K10581
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Research Institution | Kyoto College of Nursing |
Principal Investigator |
石井 敦子 京都看護大学, 看護学部, 准教授 (30405427)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
BECKER CARL.B 京都大学, 政策のための科学ユニット, 研究員 (60243078)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 在宅療養 / 意思決定 / 意思決定支援ツール / 評価 / 冊子化 |
Outline of Annual Research Achievements |
最終年度には、これまでの研究で積み上げてきた在宅療養の意思決定支援ツールの完成として、冊子化を行った。昨年度までにまとめてきた①胃ろう造設の意思決定、②繰り返す誤嚥性肺炎への対処に関する意思決定、③在宅療養者の検査受診にかかわる意思決定、④終末期の輸液に関する意思決定の4つのコンテンツに加え、各コンテンツの導入にその出来事に関する医学的知識の説明を行い、各コンテンツのまとめとして、それぞれの意思決定において家族等と話し合っておくポイントを示した。本研究で導き出された在宅医療の関する考え方の2分類についても表にまとめ示した。冊子は、在宅療養をしている高齢者やその介護者である家族に広く還元できるよう、全32ページ、A4サイズ、フルカラーで作成し、2023年3月1日に発行した。発行後、研究協力を得た関係機関を中心に、全国から冊子送付依頼があり、在宅診療や訪問看護で療養者とその家族へのアドバンス・ケア・プランニング等に活用されている。また、在宅医療福祉スタッフの研修教材としての活用もされていることから、マンガを用いたイメージ易化が幅広い活用に繋がっていると考える。 発行から2カ月であるため、活用実践の評価は現時点では不十分であるが、冊子を活用した訪問看護師が対象者の反応として「とてもわかりやすい」「家族の生活については想像できなかったがイメージできた」といった評価のフィードバックがあった。また、在宅看取りをした遺族の方からは「この冊子を読んで、これで良かったのか一抹の不安があったが、これで良かったと言ってもらえた気がした」という反応もあり、意思決定支援を目的としたツールであるが、意思決定を経て看取りを経験した家族のグリーフケアにも役立つことが示唆された。 本研究の成果を国際学会IAFOR(2023年1月)及びEAFONS(2023年3月)で発表した。
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