2020 Fiscal Year Research-status Report
身体的、心理・精神的、社会的側面を包括するフレイル介入プログラムの開発・検証
Project/Area Number |
18K10593
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Research Institution | Doshisha Women's College of Liberal Arts |
Principal Investigator |
山縣 恵美 同志社女子大学, 看護学部, 専任講師 (30570056)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
渡邊 裕也 同志社大学, スポーツ健康科学部, 助教 (70644376)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 高齢者 / フレイル / 介護予防 |
Outline of Annual Research Achievements |
現在、新型コロナウイルス感染症流行により、これまでの生活から新しい生活様式への実践に向けた行動変容が求められている。感染対策のために、これまで日常的に行っていた行動や活動が制限されている状況がある。高齢者の健康を長期的な視点で考えたときに、現在の日常生活の中で生じている様々な制限が高齢者の心身機能になんらかの影響を及ぼすことも懸念される。地域におけるフレイルの予防や、早期発見、早期対応は、今後さらにいっそう必要になると考える。 本研究の目的は、高齢者におけるフレイルの状態像を身体的側面に加えて、これまでほとんど明らかになっていない心理・精神的、社会的側面から捉え、それぞれの特徴、相互の関連について明らかにすること(研究1)、さらに、フレイルの3側面に着目した包括的なフレイル介入プログラムを開発し、その効果検証を通して、効果的なフレイル対策を提案すること(研究2)である。今年度は、昨年度に引き続き、2016年度より年一回実施している、地域在住自立高齢者を対象とした心身機能測定会に継続的に参加している高齢者についての分析を行った。2年間の追跡調査の結果、対象者の心身機能はおおむね維持されていた。2年後にフレイルに移行した者は認められなかったが、ロバストであった者のうち約22%はプレイフレイルに移行した。 また、昨年度と同様に、新型コロナウイルス感染症流行に伴い、対面による介入調査が行えなかった。そのため、郵送調査を実施した。今後はコロナ禍における介入調査方法を検討していく必要がある。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
新型コロナウイルス感染症流行により、昨年度から身体機能測定会が実施できていない状況で、今年度も郵送調査のみとなったため。
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Strategy for Future Research Activity |
次年度は、引き続きデータ分析を行う。また、コロナ禍においても高齢者が安全に安心して調査や介入に参加できるような方法を模索していく。
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Causes of Carryover |
次年度も引き続き縦断的にデータ分析を行い、その結果を国内外の関連学会での発表や論文としてまとめていく。そのための投稿費として使用する。また、地域在住高齢者を対象とした心身機能測定と質問紙調査、および介入調査の実施にかかる人件費や諸費等に使用予定である。
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