2019 Fiscal Year Research-status Report
脳卒中再発予防行動継続のための頸動脈の血行動態を含む包括的・視覚的評価指標の開発
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18K10598
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Research Institution | Shikoku University |
Principal Investigator |
冨澤 栄子 四国大学, 看護学部, 准教授 (60709096)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田村 綾子 徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(医学域), 教授 (10227275)
山口 豪 四国大学, 看護学部, 准教授 (60532182)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 不確かさ / 軽症脳卒中患者 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は,脳卒中の再発を予防するために頸動脈エコーによる高齢者の頸動脈の血行動態に関する評価指標を加えた新たな脳卒中の包括的評価指標を開発することである. 2019年度は,2点の研究成果があった.1点目は,包括的評価指標の一つである不確かさ尺度の脳卒中患者での信頼性と妥当性の検討についてである.2点目は,脳卒中患者が認知する病気の不確かさの関連要因の検討についてである.脳神経外科外来に通院または脳神経外科病棟,stroke care unit (SCU)に入院している脳卒中患者149名を対象に調査を行い,分析した.脳卒中患者に用いた不確かさ尺度の信頼性と妥当性を確認した.Cronbachのα係数は.906であり,内部一貫性による信頼性が確認できた.また脳卒中患者に用いた不確かさ尺度の併存的妥当性は,SF-8の各下位尺度との関係を検討した.その結果,不確かさ尺度総得点とSF-8の全ての下位尺度において,負の相関が認められた(p<.05).さらに脳卒中患者の不確かさの平均の差を検討した結果,脳卒中病型,発症後の期間,脳卒中後遺症の有無,脳卒中重症度,ADLで有意差が認められた.脳卒中患者の不確かさの関連要因の検討においては,重症度と発症後の期間,年齢に関連が認められた. その成果の一部が,Journal of Japanese Academy of Neuroscience Nursing に英文で掲載された.また,The 6th International Nursing Research Conference of World Academy of Nursing Science にて発表した.さらに日本脳神経看護学会四国部会にて発表し,徳島県内の脳卒中患者を看護する病院の看護師とともに議論を重ねた.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
2019年度は,脳卒中の再発を予防するために頸動脈エコーを用い,高齢者の頸動脈の血行動態に関して解析し,新たな脳卒中の包括的評価指標を開発する予定であったが,研究準備が整わず,これに関してのデータを取るに至っていない.
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Strategy for Future Research Activity |
2020年度は,新たに研究協力病院を増やし,頸動脈エコーによる頸動脈の血行動態に関するデータの収集を行っていく予定である.またカルテ情報などから頸動脈の血行動態に関連する要因の検討も行っていく予定である.
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Causes of Carryover |
研究計画のうち本年度に予定していた頸動脈エコーを用いた頸動脈の機能学的・構造学的評価指標の開発に関してのデータ収集に遅れが生じたためである. 翌年度分として請求した助成金と合わせ,データ収集と分析,論文作成の費用として使用する予定である.
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Research Products
(3 results)