2021 Fiscal Year Research-status Report
通院治療を継続する高齢独居がんサバイバーが持つ生活調整力の解明
Project/Area Number |
18K10603
|
Research Institution | Niigata University of Health and Welfare |
Principal Investigator |
渡邉 千春 新潟医療福祉大学, 看護学部, 准教授 (50613428)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石田 和子 新潟県立看護大学, 看護学部, 教授 (30586079)
|
Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2023-03-31
|
Keywords | 高齢がん患者 / 生活調整 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は通院治療を継続する高齢独居がんサバイバーの生活調整力を解明することである。そのための第1段階として、生活調整とは何かを明確に定義する必要性があったこと、また今後高齢独居がんサバイバーの生活調整支援モデルの構築を考えていたことから、看護学分野における「生活調整」の概念分析を行った。今回の概念分析ではRodgersの手法を用いた。文献の範囲の設定として、国内の文献とした。理由として、「生活調整」という言葉自体が造語であり、他の言葉に置き換えることで、日本で使用される「生活調整」と国外で使用される言葉との間に微妙な語感の違いが生じる恐れがあったからである。データベースは医学中央雑誌web版、CiNii、最新看護索引webとし、キーワードを「生活調整」、「生活の調整」、「生活」AND「調整」とし、会議録、事 例・症例報告を除いた論文とした。期間の範囲は設定せず全ての文献を対象とした。検索の結果70の文献が抽出された。そのうち、選定条件を「1.文献タイ トルに生活調整または生活の調整、生活と調整のいずれかが含まれている」、「2.生活調整または生活の調整について用語の定義がされている」とした。ま た、国内で初めて生活調整という言葉を使用した図書2冊を含め、最終的に16件が該当した。これについては、第45回日本看護研究学会学術集会にて、看護学分野における「生活調整の概念分析」として学会発表を行った。また、現在、通院治療継続中の高齢者がん患者を対象とした質的研究の実施について検討を進めている。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
昨年度は、高齢がんサバイバーの生活調整そのものを明らかにするための質的研究を行う予定であった。具体的には、がん診療連携拠点病院に通院する高齢がんサバイバー15名に質的インタビュー調査を行う予定であった。だが、新型コロナウイルス感染症感染拡大に伴い、対象となる病院の調査が困難となり、中断が続いたことが原因である。
|
Strategy for Future Research Activity |
今年度は、対象となる病院での研究実施が見込まれるため、院内の研究協力者と連携を取りながら実施予定で進めている。今後の状況によってはオンラインでのインタビューとなる可能性も考えられるため、それについての準備・検討も進めている。
|
Causes of Carryover |
今年度実施する質的研究についてはインタビュー調査を予定している。調査依頼や打ち合わせに伴う旅費およびインタビュー実施に伴う対象者への謝礼、専門業者依頼するテープ起こし費用に使用する予定である。また、オンラインでのインタビューとなった場合の機器類の整備も予定している。
|