2018 Fiscal Year Research-status Report
Whether mothers' problematic internet use affects the growth and development of their children
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18K10605
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Research Institution | Shimane University |
Principal Investigator |
榊原 文 島根大学, 学術研究院医学・看護学系, 講師 (60634467)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | インターネット依存 / PIU / 子どもの発育・発達 / 子どもの体格 / BMI / 児童虐待 / 主観的虐待観 / 子育て支援 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は,母親のネット依存と子どもの発育・発達および母親の養育態度との関連を明らかにすることである。 初年度である平成30年度は,調査対象地域である島根県松江市で,平成28年度に実施された4か月,1歳6か月,3歳の各健診結果を,個人を特定できる情報を削除した状態でデータ入手し,解析を行った。 調査の結果,母親のネット依存の割合は,約1%であった。母親がネット依存の場合,4か月および1歳6か月の男児では痩せ傾向になることが示唆された。4か月は授乳期であり,1歳6か月は自立的に栄養を摂取することができないため,母親がネットに没頭して養育を疎かにし,子どもに十分な栄養を与えなくなることが,子どもの痩せにつながるメカニズムとして考えられる。この結果は,The 5th China Japan Korea Nursing Conferenceで発表すると共に,国際誌に投稿中である。 また,母親がネット依存の場合,そうでない母親と比較して,10倍から30倍近く虐待を認識している可能性が示唆された。その理由として,母親がネットに夢中になるあまり,養育が疎かになり,ネグレクト状態になることが考えられる。また,ネット依存状態にあると,養育のためにネット使用を中断されることがストレスとなり,虐待へと繋がる可能性が推察される。この結果は,第77回日本公衆衛生学会総会で発表すると共に,国際誌に投稿中である。 次年度以降は,上記の母親のネット依存と子どもの痩せ,母親のネット依存と虐待認識の関連に介在する可能性がある母子の情緒的絆(Bonding)に焦点をあて,母親のネット依存との関連を明らかにする。また,母親のネット依存と子どもの事故との関連を明らかにする。さらに,これらの関連の因果関係を明らかにするため,コホート研究を行う。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成28年度データを基に,横断研究を行い,母親のネット依存と子どもの痩せ,および母親のネット依存と虐待認識との関連を明らかにすることができ,学会発表および国際誌への投稿ができたため。 また,平成28年度に松江市で妊娠届出をした人の縦断データを平成30年度まで蓄積できているため。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究成果により,母親の健全なネット利用を推進する上で,根拠に基づく啓発や保健指導が可能になると考えている。まずは,横断調査の結果をまとめて学会発表や学術論文への投稿,地域講演会の開催等により結果を広く公表する。 また,今後,コホート研究ができるように,縦断データを入手し,データ構築を行う。
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Causes of Carryover |
平成30年度に投稿した国際誌のオープンアクセス掲載料を見込んで請求していたが,平成30年度内にアクセプトされなかったため,次年度使用額が生じた。現在,2つの論文を国際誌に投稿中であり,今年度も投稿予定の論文があるため,繰越額を含めた経費を翻訳・校正・掲載料に充てる予定である。
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Research Products
(2 results)