2019 Fiscal Year Research-status Report
在宅の要介護高齢者と家族介護者への補完代替療法として有効な看護介入モデルの開発
Project/Area Number |
18K10607
|
Research Institution | Saga University |
Principal Investigator |
田渕 康子 佐賀大学, 医学部, 教授 (90382431)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
室屋 和子 佐賀大学, 医学部, 准教授 (50299640)
松永 由理子 (明時由理子) 九州大学, 医学研究院保健学部門, 講師 (50612074)
|
Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
|
Keywords | 要介護高齢者 / 認知機能低下 / 睡眠 |
Outline of Annual Research Achievements |
認知機能低下を伴うがん終末期高齢者で在宅療養中の対象者1名に、眠りスキャン(パラマウント社)を用いた睡眠・覚醒リズムの実測調査を行った。対象者は84歳女性、MMSEスコア20点、要介護3、多発性骨髄腫の診断で、訪問診療、訪問看護、デイサービス、在宅患者訪問薬剤管理指導などを利用しながら、在宅療養中であった。多発性骨髄腫に対する積極的治療を中止し、緩和ケアが行われていた。3世代同居で、嫁が主介護者、副介護者として息子、同居していない娘の二人がいた。 対象者に対し、1週間連続して20時から翌朝8時までの夜間睡眠データを収集し解析した。平均総睡眠時間は234分、平均睡眠潜時は129.3分、平均中途覚醒時間は217.7分、平均睡眠効率は32.5%であった。最大総睡眠時間は523分、最小総睡眠時間は58分、最大睡眠潜時は305分、最小睡眠潜時は22分、最大中途覚醒時間は471分、最小中途覚醒時間は78分、最大睡眠効率は72.6%、最小睡眠効率は8.1%であった。 対象者は、夜間せん妄、昼夜逆転、意欲低下、イライラ感などのBPSD(Behavioral and Psychological Symptoms of Dementia)も認められ、夜間の十分な睡眠が得られていなかった。主介護者、副介護者の3名が交代で夜間の見守りも行っていたが、主介護者はダブルケア、副介護者2名は仕事との両立により、介護が生活上の大きな負担になっていた。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
認知機能低下のある高齢者と介護者の睡眠について調査を行っている。家族介護者の睡眠データも収集したが分析に至っていない。 また、現状では、一組の対象者からのデータであるため、対象者を増やして調査を行う必要がある。コロナウイルス感染の影響を受け、研究が中断している実情がある。
|
Strategy for Future Research Activity |
内諾を得ている調査対象はいるため、新型コロナウイルスの状況を判断し、調査を再開する。
|
Causes of Carryover |
次年度は本年度にできなかった調査を実施するため、人件費を使用する。また、本年度は参加を予定していた学会が、新型コロナウイルスのため学会が中止になったが、次年度は参加する。
|