2022 Fiscal Year Research-status Report
精神障害を持つ母親の育児破綻予防を目指す育児能力形成のための看護援助モデルの開発
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18K10609
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Research Institution | Gunma Prefectural College of Health Sciences |
Principal Investigator |
大澤 真奈美 群馬県立県民健康科学大学, 看護学部, 教授 (50331335)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
嶋澤 順子 東京慈恵会医科大学, 医学部, 教授 (00331348)
斉藤 基 群馬県立県民健康科学大学, 看護学部, 教授 (30258884) [Withdrawn]
田村 須賀子 富山大学, 学術研究部医学系, 教授 (50262514)
上野 まり 自治医科大学, 看護学部, 教授 (50323407)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 精神障害 / 母親 / 育児破綻 / 予防 / 看護援助 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、育児という長期的視点から、精神障害を持つ母親の育児破綻を予防するための、看護職による育児支援の成果を実証的に明らかにし、育児能力形成の看護援助モデルを開発する事である。平成30年度は先行研究の成果を用いてインタビューガイドを作成した。令和元年度は市町村保健師に対するプレテストを行った。その後インタビューガイド等の調査内容、方法に検討を加えたが、令和2~4年度は新型コロナウィルス感染拡大の影響により調査が思うようにすすまなかった。令和4年度中旬頃より新たな調査が可能になり市町村保健師及び訪問看護師5名への半構造面接を行うことができた。分析の結果、先行研究では看護援助により母子の関係性、愛着形成、家族関係、母親が育児に自信が持てるような変化、生活の安定等の、看護職による援助の成果を予測したが、本研究による分析の結果、精神障害を持つ母親の育児破綻予防を目指す看護援助の核は、母子が地域で生活することを継続させること援助であることが明確になった。また看護職の支援は【母親の状態を総合的に把握し、継続的に支援が必要なケースを判断する】【疾患の状況を考慮し、症状がコントロールできるように服薬や受診を促す】【母親自身が自分の特性を理解できるように関わる】【育児に対する母親の困りごとを解消できるように対応する】【母親の思いや希望に寄り添い継続的に繋がる】【困った時に助けを求められたり、状況の変化に気づき迅速に対応できる体制を整える】【関係機関と連携する】を行っていることが明らかになった。令和5年度はより豊富なデータを研究結果に反映させるために、新たな対象者を選定し、データ収集・分析を加えていく。また令和5年度は本研究の成果の一部を公開するために、学会発表及び論文作成の準備をすすめているところである。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
本研究は平成30年度より3年間の計画で開始した。平成30年度は文献検討によるインタビューガイドの作成を行い、令和元年度は市町村保健師を対象としたプレテストを行い、調査内容の検討を行うことができ本調査の準備を整えた。しかしその後令和2年度から令和4年度の半ばまでは新型コロナウィルス感染拡大の影響により市町村や訪問看護ステーション等の現場状況が慌ただしく、本調査の受け入れが不可能な状況になった。令和4年度中旬より本調査の受け入れが可能となったため市町村保健師及び訪問看護師計5名のインタビューを行う事ができた。しかし現時点で予定していた人数への調査を終えておらず、より豊富なデータを研究結果に反映させるために、新たに5名程度のデータ収集を行い研究結果に反映させたいと考えている。そのため令和5年度についても延長を申請した。
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Strategy for Future Research Activity |
現時点で調査を終えた保健師や訪問看護師の人数は5名である。本研究で予定していた対象者人数に達するためには、最低でも10名のデータを確保したいと考えている。そのため、令和5年度は新たに5名程度のデータ収集を行い研究結果に反映させたいと考えている。また既にインタビューを終えた5名の対象者の分析は既に進められており、分析結果の一部を本年度中に学会発表する予定である。
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Causes of Carryover |
本研究は平成30年度より3年間の計画で開始した。令和2年度から本調査を開始できるよう準備をすすめてきたが、令和2年度から令和4年度の半ばまでは新型コロナウィルス感染拡大の影響により市町村や訪問看護ステーション等の現場状況が慌ただしく、本調査の受け入れが不可能な状況になった。令和4年度中旬より本調査の受け入れが可能となったため市町村保健師及び訪問看護師計5名のインタビューを行う事ができた。しかし現時点で予定していた人数への調査を終えられなかったため旅費等の支出ができず次年度の使用額が発生した。また研究の完成に至っていないため、国内外の学会発表や論文公開のための費用の支出を行う事ができなかっため、次年度使用額が生じた。
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Research Products
(1 results)