2018 Fiscal Year Research-status Report
高齢者サロンを利用したプレフレイル状態の可逆性の検討
Project/Area Number |
18K10611
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Research Institution | Ishikawa Prefectural Nursing University |
Principal Investigator |
長谷川 昇 石川県立看護大学, 看護学部, 教授 (10156317)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山田 恭子 佛教大学, 保健医療技術学部, 教授 (20191314)
望月 美也子 京都文教短期大学, 食物栄養学科, 准教授 (20367858)
清水 暢子 石川県立看護大学, 看護学部, 講師 (20722622)
久米 真代 金城大学, 看護学部, 講師 (70438266)
加藤 真弓 愛知医療学院短期大学, 理学療法学専攻, 教授 (90512856)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 老年看護学 / 社会的フレイル / 精神的フレイル / 身体的フレイル / 高齢者サロン |
Outline of Annual Research Achievements |
研究代表者らはこれまでに、後述するフレイルの3要素のうち、身体的フレイル(移動速度)および精神的フレイル(認知機能)と血清ビタミンD濃度の相関性を明らかにしている。しかし、社会的フレイルは、世界的にも評価指標が確立されておらず、医学的にも社会的にもケアされていない。 そこで、本研究では、血清ビタミンD濃度と社会的フレイルの相関性を検討し、社会的フレイルの評価指標を作成することを第一の目的とする。さらに、脳内ネットワークの強化を可視化できる脳血流量を測定することにより、血清ビタミンD濃度と脳血流量を指標とした社会的フレイルのカットオフ値とプレフレイル評価指標の妥当性を検証する。 平成30年度は、京都府宇治市と愛知県清須市の社会福祉協議会から紹介を受けた、高齢者サロンに出向き、研究概要と研究参加の募集を行った。宇治市において33名の被験者に対して測定を行っている。その属性は、平均年齢78.7歳、平均基礎代謝 1171.8kca、四肢骨格筋量から判断して、内9人がサルコペニアであった。その他、身体機能(握力、椅子からの立ち上がり(秒)、Timed & Go、5m歩行速度、開眼片足立ち、脚開閉テスト)と健康観、栄養、現在の気持ちなどについてのアンケートを実施し、現在、結果の集計中である。 今後、血液検査、認知機能検査、栄養摂取量調査を行い、社会的フレイルと血清ビタミンD値との相関性を検討し、社会的フレイルの評価指標を作成する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
社会的フレイルの方を対象とした調査が行えるような母集団を特定するのに時間を要したことが理由である。社会福祉協議会からの紹介による高齢者サロンにも、活動内容にかなり開きがあり、本研究の目的とする、社会的フレイルについて研究可能な高齢者サロンの選定に時間を要したため。
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Strategy for Future Research Activity |
社会的フレイル、精神的フレイル、身体的フレイルと血清ビタミンD量との相関について検討し、ビタミンDのカットオフ値を推定する。 次に、生活相談および支援、残存機能の維持、紫外線によるビタミンD産生向上、栄養状態の改善、サプリメントによる補充を行い、プレフレイルから健常状態への可逆性を検討する。
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Causes of Carryover |
対象となるサロンの決定が遅れたため、計画通りの調査ができなかったためである。今年度に、予定していた残りの調査を行い、今年度の計画と合わせて研究を遂行する予定である。
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