2018 Fiscal Year Research-status Report
認知症の人の生活状況を評価する安心尺度の開発と信頼性・妥当性の検討
Project/Area Number |
18K10629
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Research Institution | Hyogo University of Health Sciences |
Principal Investigator |
鈴木 千枝 兵庫医療大学, 看護学部, 講師 (10635832)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 認知症 / 生活状況 / 安心 / 評価尺度 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、認知症の人が住み慣れた地域で安心した生活を送ることが可能となるよう、人間関係などの人的環境、物的環境を含めた生活における安心を評価する尺度の開発を試みる。 2018年度は、安心尺度の原案を作成するために、安心の概念分析と安心に関連した尺度や尺度開発のための研究方法を明らかにするための文献検討を計画した。 これまでの成果として、国内外の文献から、認知症の人の生活における安心の概念分析を行い、その属性として【欲求充足の保障】【他者による「私の理解」】【精神的混乱の回避】【心の安定を示す表情の出現】【なじみの環境に身を置く】【平穏な暮らし】の6つが抽出された。加えて、認知症の人が安心な状態でいるためには、他者による支援が必要であることが明らかになった。この研究成果は、国際学会において発表を行った。しかし、安心尺度の原案を作成するには至っていない。また、文献検討により尺度開発のための研究方法を検討し、研究実施計画を立てた。今後は、安心尺度の原案を作成し、その妥当性と有用性を検討するための調査を実施する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
安心の概念分析を実施する際、海外の文献を検索するには他県の大学のデータベースを利用する必要があり、勤務との調整が必要であった。また、概念分析の論文執筆に時間を要したため、安心尺度の原案を作成するには至っていない。
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Strategy for Future Research Activity |
2019年度は、2018年度に実施した安心の概念分析の結果を基に、安心尺度の原案を作成する。次に、当該分野の専門職を対象にグループインタビューを実施し、その妥当性を検討する。
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Causes of Carryover |
次年度使用額が生じた理由は、安心に関する文献等、資料整理のために予定した人件費について、研究代表者自身で文献検索および資料整理を行った部分が予定より多くなった結果、人件費の実支出額が予定を下回った。 2019年度は、2018年度の未使用額と併せて450,000円を予定している。内訳は、尺度原案の妥当性を検討するためのグループインタビュー及び印刷に関する物品費82,000円、グループインタビューや研究成果発表のための旅費100,000円、資料整理等に必要な人件費188,000円、その他80,000円である。 当該年度以降分については800,000円を予定している。内訳は、物品費として研究協力者への謝品等360,000円、研究成果発表のための旅費等60,000円、資料整理のための人件費等80,000円、その他として本調査に必要な郵送通信費等300,000円である。
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Research Products
(1 results)