2019 Fiscal Year Research-status Report
極および超低出生体重児の18か月頃の行動と幼児期後期の発達特徴との関連の検討
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18K10633
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Research Institution | Kobe Tokiwa Junior College |
Principal Investigator |
山岡 紀子 神戸常盤大学短期大学部, 看護学科通信制課程, 准教授 (90530725)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | CBCL1.5-5 / 極低出生体重児 / 超低出生体重児 |
Outline of Annual Research Achievements |
昨年度よりデータ収集・整理を継続し、新たに4名のデータを得て、1歳半から2歳の時点で神経学的障害を持たずM-CHATによる発達評価を実施した3歳から5歳の極及び超低出生体重児17名について、CBCLを用いた情緒と行動の評価を分析した結果を学会にて発表することができた。 1)CBCL総得点の平均T得点は55.7±8.9で、17名中3名が臨床域、2名が境界域であった。内向尺度の平均T得点は56.1±9.0で、2名が臨床域、3名が境界域であった。外向尺度の平均T得点は52.7±7.5で、1名が臨床域、2名が境界域であった。2) 下位尺度では、「注意の問題」を示した児は臨床域で1名、境界域で6名みられ、「引きこもり」で2名が臨床域、1名が境界域を呈し、「不安/抑うつ」で1名が臨床域、4名が境界域となり、「攻撃的行動」で1名が臨床域、1名が境界域を呈した。また、「情緒的反応」を示した児が臨床域で1名、「睡眠の問題」を示した児が境界域で2名みられた。3) 1歳半から2歳の時に実施したM-CHATの結果、通過した14名のうちCBCL のT得点が総得点、内向尺度、外向尺度のいずれも正常域は10名であった。他は総得点、内向尺度、外向尺度のいずれも臨床域、総得点と内向尺度が臨床域で外向尺度が境界域、総得点が臨床域で内向尺度と外向尺度が境界域、総得点で境界域を呈した児が1名ずつであった。M-CHAT不通過の3名中1名は総得点および内向尺度が境界域、1名は内向尺度が境界域、1名は総得点、内向尺度、外向尺度のいずれも正常域であった。 その後、さらに5名のデータを収集し、前年度と合わせて22名分収集することができた。今後も幼児期早期から児の経過を追い、データを蓄積して検討を続ける必要がある。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
①今年度の研究実施計画として、統計解析ソフトも利用し比較・検討することを挙げていたが、現在のデータ数は22名であり、統計解析ソフトを利用するにはまだ少ない。 ②今年度は論文作成を開始すると計画していたが、統計解析ソフトを利用した比較・検討ができていないため実施していない。 ①および②の状況であるため、やや遅れていると判断した。
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Strategy for Future Research Activity |
3月以降に予定していた調査票の送付は、COVID-19拡大による休校・休園等の影響により、対象児の情緒や行動が平常時と異なる可能性や保護者の負担を考慮して、延期とした。これにより、データ収集がさらに遅れる可能性があるが、今後の状況を考慮しながら調査票の回収率向上に努めることも併せて進めていく。 データ数が30程度に達したら、統計解析ソフトを利用した分析に着手し、論文作成に向けた準備を開始する。
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Causes of Carryover |
調査票送付の延期、研究進捗が遅れ論文作成の準備に至らず必要な書籍やソフトウェアを購入していないため、次年度使用額(B-A)が生じたと考える。 次年度は、COVID-19の影響が落ち着き次第調査票の送付・回収を進めるので、その際の通信費としての使用を計画している。また、論文作成準備のため書籍等購入費として使用する予定である。
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Research Products
(2 results)