2019 Fiscal Year Research-status Report
ラオス農村地域におけるSNSを活用したデジタル型健康教育モデルの開発
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18K10665
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Research Institution | Kawasaki University of Medical Welfare |
Principal Investigator |
山本 加奈子 川崎医療福祉大学, 保健看護学部, 准教授 (30438080)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 健康教育 / デジタル / スマートフォン / ラオス / SNS |
Outline of Annual Research Achievements |
2019年9月に12日間、現地での研究協力依頼および研究フィールドの現状調査のため渡航した。調査地域を統括するルアンパバーン県保健局の担当者へ研究への協力依頼をした。その後、感染症対策センターを訪問し、現地での感染症を中心とした疾病の状況把握を行った。さらに、 Hygiene and Health promotion Sectionにおいて、健康教育の実施状況の確認、実施の調整を行った。 調査フィールドのA郡保健センター健康教育担当者と打合せをし、調査協力依頼をした。調査対象に該当する中学校3校を訪問し、生徒のスマートフォンの活用状況並びに、寄生虫症および感染症に対する知識、健康教育の実施状況などを確認した。いずれの中学校においても、当該郡の中高4年生以降は、ほぼスマートフォンを所有しており、中高5年生以降は、全員がスマートフォンを所有していた。その他、教員の健康教育に対するモチベーションや衛生環境などを加味し、調査対象とする中高校の絞り込みができた。また、パークウ郡保健センターの健康教育担当者による健康教育を実施し、生徒の反応を確認した。健康教育に関する知識としては、中高生レベルでは、土壌伝播性の寄生虫症の感染については、一般的な知識はもっており、HIV/AIDSの予防についての健康教育の関心が高いことがわかった。一方で、2019年は、現地でデング熱が流行したこともあり、デング熱の予防については、欠かせないという保健センタースタッフの意見もあった。今後は、ラオスでの感染症の流行状況を加味し、ターゲットとする疾患を絞り込んでいきたい。 2020年3月に、健康教育に関する動画教材の作成など、介入調査の準備をするための渡航を予定していたが、新型コロナウイルスの世界的蔓延により、現地への渡航が困難となり、調査計画を延期した。今後、感染拡大の状況を考慮しながら調査準備を進めていく。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
1年目の9月の初回渡航では、関西空港が台風被害を受けたため、大幅にスタートが遅れた。2年目の今年度、急ぎ、進める計画をしいていた。2019年9月には予定通り、現地調査の準備を行うことができた。2020年3月に、健康教育に関する動画教材の作成など、介入調査の準備をするための渡航を予定していたが、新型コロナウイルスの世界的蔓延により、現地への渡航が困難となり、やむを得ず調査計画を延期した。
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Strategy for Future Research Activity |
新型コロナウイルスの世界的な感染拡大が落ち着き、ラオスに渡航可能となるまで、状況を静観する。その間に、文献検討ならびに、現地倫理審査の準備をすすめ、介入調査にスムーズに移行できるよう、万全の準備をしておく。
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Causes of Carryover |
海外のフィールド研究であり、年2回の渡航による現地調査を計画していた。1年目は、本務の都合がつかず、渡航できず、やや研究の進行が遅れた。さらに、今年度は新型コロナウイルスの世界的蔓延により、渡航、調査が不可能な状況となった。現地調査の期間的都合で進行が遅れているため、研究計画自体に問題があるわけではない。そのため、研究期間の1年延長を視野に入れ、新型コロナウイルス感染状況の同行をみつつ、可能であれば、年に3回の渡航計画を組み、研究計画を遂行していきたい。
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