2018 Fiscal Year Research-status Report
Transcutaneous spinal stimulation with pedaling among patoents with Parkinson's disease
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18K10687
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Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
藤原 俊之 順天堂大学, 医学部, 教授 (50276375)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | パーキンソン病 / 歩行障害 / 脊髄刺激 / 電気刺激 / ペダリング |
Outline of Annual Research Achievements |
パーキンソン病患者における歩行障害に対する新たな治療として脊髄刺激とペダリングの組合せの効果を検討するために、平成30年度においては、経皮的脊髄刺激による刺激が脊髄歩行回路に与える影響を、脳卒中を含む神経疾患患者において検討した。脊髄刺激前後においてH反射を用いたヒラメ筋における脊髄相反性抑制の変化ならびに脛骨神経刺激による前脛骨筋におけるFlexor reflexの変化を検討した。脊髄刺激前後において、脊髄相反性抑制の変化、またFlexor reflexにおける波形変化を認めた。そこで、本研究で用いる経皮的脊髄刺激が、脊髄後根を介して、脊髄反射回路への入力が行われ、脊髄反射を修飾することが可能であることが示された。またパーキンソン病患者の歩行障害の特徴を明らかとするために、パーキンソン病患者における歩行解析を足圧分析付トレッドミルを用いて施行した。パーキンソン病患者におけるストライドの減少ならびに足圧重心の移動距離の減少等の特徴が明らかとなった。そこで、パーキンソン病患者の歩行障害に対する脊髄刺激、脊髄刺激+ペダリングの効果を明らかとするための効果指標として、脊髄相反性抑制、flexor reflex、足圧分析付トレッドミルによる歩行解析を用いることとした。また脊髄刺激による下肢筋肉への変化を検討する為に、超音波エコーを用いた、筋断面積、筋エコーによる筋の定量的評価についても再現性の検討を行った。脊髄刺激機器に関しても改良を行い、装着時間が短縮できるように、無線化による改良を加えるとともに、筋電図によるトリガーシステムの改良を行い、刺激のタイミング設定んいついても改良を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度は脊髄刺激の効果の生理学的検討ならびに歩行解析による適切なパラメータの検討、超音波による筋定量的評価の検討を行った。臨床での介入研究を行う前の基礎的検討ならびに機器設定などが完了し、研究はおおむね順調に進展しているものと考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
2019年度に関しては、本年度得られた基礎的研究をもとに、パーキンソン病患者における臨床的介入研究プロトコールを作成し、倫理申請を行う予定とし、倫理審査での承認が得られた後に臨床研究を開始する予定とする。
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Causes of Carryover |
当初購入予定であった、超音波装置が他の機器で代用可能であったが、逆に電気生理学的評価の為の筋電図が既存のものでの代用が困難であったため、筋電図を購入とした。その都合で、当該年度に購入予定であったコンピュータの購入を次年度としたことにより、次年度使用額が生じました。
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