2018 Fiscal Year Research-status Report
Combining exercise and nutrition program for cancer patients
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18K10725
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Research Institution | Niigata University of Health and Welfare |
Principal Investigator |
森下 慎一郎 新潟医療福祉大学, リハビリテーション学部, 准教授 (60635077)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
椿 淳裕 新潟医療福祉大学, リハビリテーション学部, 教授 (50410262)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | がん / リハビリテーション / 運動 / 栄養 / 筋肉量 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究目的は化学療法を受けた血液がん患者に対し、治療前と治療後に筋力、運動耐容能、倦怠感を評価し、治療前の栄養状態がそれらの項目とどのように関連しているかを調査することである。 対象は化学療法を実施したリンパ腫患者23名(男10名、女13名、平均年齢 67歳)とした。対象者には筋力評価として、握力と膝伸展筋力テスト(ハンドヘルドダイナモメーター)、運動耐容能テストとして6分間歩行、倦怠感評価として日本語版Brief Fatigue Inventoryを治療前と治療後に実施した。また、治療前の栄養スクリーニング評価として簡易栄養状態評価表 Mini Nutritional Assessment(MNA)を使用し、栄養状態を評価した。 結果はリンパ腫患者において治療前に比べると治療後は6分間歩行距離は有意に増大した。しかしながら、握力は有意な低下を示した。体重や膝伸展筋力の治療後における有意な低下は認めなかった。また、治療後において倦怠感の増加も認められなかった。栄養スクリーニング評価ではリンパ腫患者23名中14名が「低栄養のおそれあり」と分類された。しかしながら、「低栄養のおそれあり」群(N=14)と「栄養状態良好」群(N=9)では身体機能の低下度には有意差は示さなかった。治療前の栄養スクリーニング評価ではどのような患者に身体機能が低下しやすいのかを特定できなかった。 次年度は全身筋肉量を測定し、身体機能や栄養状態との関連性を解明する。また同時に、運動療法に栄養補助療法を取り入れた介入を血液がん患者に対し行っていく予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
おおむねデータ収集は順調に進んでいる。次年度の研究課題である、血液がん患者に対する身体機能低下と栄養状態、筋肉量の関連性の研究もパイロット的に実施しており、予定通りの進捗状況と考えられる。
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Strategy for Future Research Activity |
現在予定通り研究は進んでいる。次年度はさらなる症例集積を図り、結果をまとめ報告していく予定である。また、来年度中に運動療法と栄養療法を組み合わせた介入研究を実施し、血液がん患者に対してどのような効果があるかを調査する予定である。
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Causes of Carryover |
予定通り物品を購入したが少しの差が生じた。しかし、研究遂行上は特に影響しない。
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