2018 Fiscal Year Research-status Report
肩峰下疼痛症候群における肩甲骨運動によるサブグループ分類と運動療法の開発応用
Project/Area Number |
18K10770
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Research Institution | Hiroshima International University |
Principal Investigator |
木藤 伸宏 広島国際大学, 総合リハビリテーション学部, 教授 (40435061)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 肩甲骨運動 / 上肢挙上 / 運動協調性 / サブグループ |
Outline of Annual Research Achievements |
【背景】本研究は,以下の2点を目的に行った。1) 主成分分析を用いて,健常者の上肢挙上中の肩甲骨と肩甲上腕関節の運動学的特徴とその協調的運動を明らかにすること。2) 肩甲骨と肩甲上腕関節運動の特徴によってサブグループに分類することを目的に行った。 【方法】方法:19歳から30歳までの健常若年者62名 (男性31名, 女性31名) が本研究に被験者として参加した。課題動作は座位にて肩甲骨面上で上肢を120°まで挙上する動作とした。動作中の運動学的データは6自由度電磁センサLIBERTY (POLHEMUS社, Vermont) を用いて取得した。得られた上腕骨,肩甲骨の関節角度データを一つの統計変数に集約,そして関係性を探索するため主成分分析を実施した。研究1では,肩甲骨,肩甲上腕関節運動の運動学的協調性を明らかにする,研究2では,肩甲骨運動と肩甲上腕関節運動からサブグループ分類を行うことを目的とした。 【結果】主成分分析では,固有値1以上かつ累積寄与率80%以上に達する,寄与率が5%以上の主成分を採用し,合計8つの主成分が採用された。研究1の結果,健常者の上肢挙上運動に対し,肩甲骨の運動間で2つの運動学的協調性が存在し,肩甲骨運動と肩甲上腕関節との間には1つの運動学的協調性が存在することが明らかとなった。 研究2の結果,健常者の上肢挙上運動を3群にサブグループ分類することが可能であった。 【結論】本研究の結果より,健常者における上肢挙上運動中の肩甲上腕関節と肩甲骨運動の運動学的協調性は3つ存在することを明らかにした。また,上肢挙上運動中の健常者においても肩甲上腕関節と肩甲骨運動の運動学的特徴に基づいて3群にサブグループ分類できた。これらのことは,今後の肩関節機能障害を有する者に対する理学療法の治療方針を決定する上で基礎となる重要な知見を提供する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
1年で方法論が確立でき、当初の予定に準じて順調に進んでいる。
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Strategy for Future Research Activity |
現在、筋電図を用いて上肢挙上運動時の肩甲骨周囲筋の活動解析を行なっている。また、幾つかのバッテリーテストを開発し、その再現性と特異性について検討している。
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