2021 Fiscal Year Annual Research Report
Differences in brain functional connectivity at the time of the first meeting depend on whether or not the anticipation of a future ongoing relationship
Project/Area Number |
18K10787
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Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Principal Investigator |
宮本 礼子 東京都立大学, 人間健康科学研究科, 准教授 (70404944)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | MRI / 関係継続予期 / 顔認知 / 初対面 / 健常者 / 女性 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、初対面の相手との関係継続の予期がある場合とない場合の親近性の差異と脳の機能的結合性の相違を詳細に分析し、対人関係における関係継続予期に関わるネットワークを推定することを目的に実施した.前年度終了予定であったが、新型コロナウィルス蔓延の影響により,本実験の実施およびデータ解析を今年度に実施することとなった.また所属期間のMRI機器の入れ替えが2020年度末に実施されたことから,新たな機器の撮像条件確認のための予備実験も当該年度に改めて実施した. 40名の女性被験者(24.38±5.52歳)は,一度きりの対峙であるTask1と,今後も関係が続くTask2という条件下で,初対面の顔写真の男女判断を行い,この時の脳活動と反応時間を収集した.実験後に顔写真への親近感を聴取した.実験は所属機関の研究倫理委員会の承認の下実施した.データ解析にはJASP, MatLab,CONNを使用した. 結果,2群間に親近感の有意差はない(n=40, p=0.184>0.05)が,反応時間はTask2で有意に延長していた(n=37,p<0.001).視覚後頭ネットワークを関心領域とした機能的接続性解析の結果,Task2vs.Task1で右内側前頭極(Frontal Pole; FP)に正相関,Task1vs.Task2で負相関を認めた.背内側FP領域には、心の理論との効果的な関連性が示されている.よって関係継続予期がある場合,親近性とは別に視覚後頭ネットワークによる注意の高まりとともに相手を知ろうとする社会的認知領域が活性化することが明らかとなった.
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