2022 Fiscal Year Research-status Report
Does physical frailty predict cognitive frailty?: an analysis of the default mode network
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18K10807
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Research Institution | Prefectural University of Hiroshima |
Principal Investigator |
田中 睦英 県立広島大学, 保健福祉学部(三原キャンパス), 講師 (20412835)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
江口 喜久雄 九州保健福祉大学, 保健科学部, 助教 (90805053) [Withdrawn]
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 認知フレイル / 安静時脳波 / デフォルトモードネットワーク / 姿勢バランス |
Outline of Annual Research Achievements |
昨年度に続き,今年度もCOVID-19の影響により,研究機関である九州保健福祉大学(宮崎県)まで越境して高齢者の検査・測定を実施することが制限された.また諸事情により,当時九州保健福祉大学に在籍していた研究分担者が退職したことにより,九州保健福祉大学での実験継続が事実上不可能となったため,研究体制の再構築が必要となった. 研究責任者の所属する県立広島大学三原キャンパスで実験を継続するため,物的・人的環境の整備に着手した.まず県立広島大学内に既設の脳波測定装置について,学内予算を執行し64チャンネル脳波キャップと追加オプションを導入した.これにより,これまで使用していたセンサーキャップよりも高密度の脳波測定が可能となり,特により精度の高いネットワーク解析が実行可能となった. 高齢被験者については新たに三原市内で募集し,15名の協力が得られることとなった.今年度より研究代表者がフレイル予防教室を実施しており,今後はその利用者や関係者から被検者を募集する体制を整えた. 研究体制について,新たに分担研究者は追加せず,神経生理学的研究手法に明るい研究者2名(森 大志:県立広島大学,高宮尚美:広島大学BMK)を研究協力者として迎え,県立広島大学三原キャンパスを中心に研究を継続する体制を整えた. 今年度は明確な成果を得ることができなかったが,COVID-19の感染抑制も含め,積極的に研究を推進できる状況になったので,次年度で研究が完結するよう遅滞なく計画を進めていく.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
本研究の主たる被験者は65歳以上の高齢者であり,COVID-19ハイリスク群に相当する.市中感染がある程度抑制されたタイミングで実験を再開する予定であったが,研究責任者の居住する地域の感染状況が改善せず,県境を超えた移動を控えるよう通達があったことから,研究の停滞を余儀なくされた.また諸般の事情により分担研究者が分担から外れたため,研究実施機関の変更を含めた研究体制を整える必要があったため,研究を進めることが困難であった.
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Strategy for Future Research Activity |
COVID-19が5類に以降することから,感染対策に留意しつつ研究を推進する.すでに高齢者15名を被験者としてリクルートしているが,事前スクリーニングの結果,全員フレイルに該当しない健常高齢者であった.認知フレイルの有病率は10~20%程度と報告されていることから,地域での介護予防教室等を通じてスクリーニングを実施し,20名程度の認知フレイル被験者確保を目指す. 4月は新規に導入した脳波測定装置オプションの試験稼働を進め,5~6月で健常成人と健常高齢者の脳は測定を実施する.脳波解析については従来の計画通り,定常状態の安静時脳波の周波数解析・ネットワーク解析を中心に行い,認知機能・身体機能パラメーターとの相関について検討する.今後の研究実施計画や解析方法の検討については,研究協力者と協議しながら進めていく.今年度中に健常高齢者,認知フレイル高齢者,健常成人各20名の脳波データ取得・解析を目指す.
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Causes of Carryover |
(理由)前年度に引き続きCOVID-19の感染拡大により高齢被験者の脳波実験が実施できなかったことから被験者の謝金が発生しなかった.第9回日本サルコペニア・フレイル学会に参加したが,オンライン学会であったため旅費は発生しなかった.脳波測定装置の整備ついては高額であったことから,所属する県立広島大学の予算から購入したため,環境整備に係る支出は発生しなかった. (使用計画) 被験者謝金(約200千円),国内学会参加旅費(約60千円),被験者への案内文書送付(約10千円),脳波実験用備品購入(脳波ゲル・注入用シリンジ・電極等)(約150千円).
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