2018 Fiscal Year Research-status Report
育成年代における発達と性差がバスケットボールのゲーム構造に与える影響
Project/Area Number |
18K10837
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Research Institution | Shigakkan University |
Principal Investigator |
班目 春彦 至学館大学, 健康科学部, 准教授 (40555653)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | バスケットボール / ゲーム分析 / 発達 / 性差 / 地域差 |
Outline of Annual Research Achievements |
長期的視点に立った選手育成は競技スポーツにおいて近年重要視されるようになってきている.しかし,バスケットボールのような団体球技の選手育成に関する科学的エビデンスの蓄積は十分ではない.本研究は,年齢や性別の違いがバスケットボールのゲーム構造に与える影響を明らかにし,発達段階や性別に応じた適切な指導法の構築に資する基礎的知見を集積することを目的とするものである.また,バスケットボールの国際大会に見られる競技力の地域差にも着目し,年齢や性別の違いに加えて,ゲーム構造の地域差に関する分析を行うことも目的としている. はじめに,2010年のルール変更以降に開催された男女の年代別(成年,19歳以下,17歳以下)の各世界選手権を対象として,年齢と性別の違いがゲーム関連統計値における勝敗判別因子に与える影響を検討した.その結果,勝敗判別への寄与が年齢依存的に増加または減少する統計値が見られることや勝敗判別因子における性差の存在が確認できた. 次に,男女の年代別の各大陸選手権(アフリカ,アメリカ,アジア,ヨーロッパ)を対象として,ゲーム関連統計値の大陸間比較及び各大陸を分ける因子の検討を行った.その結果,男女とも18歳以下の大会においてゲーム構造の地域差が既に形成されていることが確認できた.しかし,男子の場合は各大陸の特性が成年と18歳以下で類似していたのに対して,女子では成年と18歳以下で異なる特性を示した大陸も見られ,ゲームの発達過程における性差や地域差の存在が示唆された.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究成果の一部をまとめた論文が査読付き国際誌に掲載されるに至ったため順調に進展していると判断した.
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Strategy for Future Research Activity |
研究遂行上の問題は生じていないため計画に従って推進する予定である.
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Causes of Carryover |
次年度使用額は生じたが,その額は1万円代であり,当該年度の予算はほぼ当初予定通りに執行されたものと認識している.次年度使用額は翌年度請求助成金と合わせて物品費等に使用する予定である.
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