2019 Fiscal Year Research-status Report
保護者の関与と子どものスポーツ習慣形成に関する総合的研究
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18K10842
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Research Institution | Hiroshima University of Economics |
Principal Investigator |
渡辺 泰弘 広島経済大学, 経営学部, 准教授 (30611610)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松本 耕二 広島経済大学, 経営学部, 教授 (60264983)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 財政的負担感 / 保護者の期待 / 保護者の態度 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度はまず、先行研究の検討から、子どものスポーツ参加による親の態度、親の期待、財政的負担感、参加者の頻度、および費用の支払いに関する理論モデルを構築した。そして、Green and Chalip (1997) の研究手順を参照に、スポーツスクールの参加者を対象とした質問紙調査 (N = 200) によって各要因の因果関係を明らかにした。 主な結果として、保護者の財政負担感は、子どもたちの活動参加を促進とスポーツスクールへの投資に関わる重要な媒介要因であることが窺えた。つまり、保護者は負担感を感じながらも子どもの教育に積極的投資をせざるを得ない環境があることも垣間見えた。 さらに補足として、昨年度と同様、2019年5月に開催されたスポーツイベントにおいて、親子連れの来場者に対して、直接配布・返信用封筒を用いた郵送法による質問紙調査を実施し、15組のデータを分析に用いた。 対象としたスポーツイベントにバイアスがあるものの、定性的な調査の結果から、子どもたちのイベントにおける空間および保護者とのコミュニケーションが重要な役割を果たしていることを再確認した。加えて、イベントへの来場には保護者の意向が多く含まれているものの、多くの親子がスポーツイベントの情景を目に焼き付けており、その時の印象に残ったシーンを描写していた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
その理由として、当初想定をしていた調査対象組織への調査が先方の都合により不可能になったこと、年度末に予定をしていた調査が昨今の疫病騒動により延期になったことが理由である。
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Strategy for Future Research Activity |
今後も研究目的の達成のため、仮説および検証によって導き出された要因をもとに、保護者と子どもの相互作用を検証する。具体的には、多変量解析および共分散構造分析を用いてその因果関係を明らかにする。最終的には、量的・質的データを総合的に活用した理論的モデルの提案を目指す。
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Causes of Carryover |
予定していた調査に関わる経費(質問紙の郵送費や調査員、調査協力者への謝礼等)を遂行出来なかったため。また、国外の研究協力者への助言に関わる経費も使用しなかったため。
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Research Products
(1 results)