2022 Fiscal Year Annual Research Report
The influence of parents fiscal and psychological support on youth sport participation
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18K10842
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Research Institution | Hiroshima University of Economics |
Principal Investigator |
渡辺 泰弘 広島経済大学, 経営学部, 准教授 (30611610)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松本 耕二 広島経済大学, 経営学部, 教授 (60264983)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 保護者 / 期待 / 態度 |
Outline of Annual Research Achievements |
研究最終年度は、学校部活動の地域移行に関する事例研究を実施した。学校部活動の地域移行を現実的に推し進めていくうえで、保護者の存在は大変重要な要因であるにもかかわらず、保護者に焦点をあてた定量的研究は不足している。よって、保護者の学校部活動への意識に関する諸要因を探ることを試みた。 調査は、H県K町教育委員会を通じて、町内の全小学校の6年生および全中学校の1年生・2年生の保護者に対して実施した。サンプル数は、小学生の保護者では、町内の小学6年生の数である148部に対し103部の回収、中学生の保護者では、中学1年生および2年生の総数である259部に対し161部の回収であった。 本研究で明らかとなった主要なポイントは以下の通りであった。保護者が部活動に期待する内容は「人間形成的な側面が強いこと」、「部活動のねらいや運営の在り方といった内在的な理解はそれぞれ一様ではないこと」、「部活動の地域移行の必要性は認めつつも、やはり部活動は学校内に位置付けるべきとの意見が根強くあること」、「部活動にコミットしている保護者は、教育的配慮のある部活動を支持している」などであった。加えて、小学生と中学生の保護者によって考え方の相違、意識の違いもあることが明らかとなった。 さらに、これまでの研究期間全体を通じて把握されてきた保護者の金銭的負担感について、負担感を強く感じている家庭では、子どもの学校部活動での活動を望む傾向が高いことも明らかとなった。保護者の態度と期待は、保護者とその子どもの活動に影響を与えるための重要な前提条件であるとともに、保護者はスポーツが提供する人間形成の要素に強い期待を持っていることも垣間見られた。
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