2018 Fiscal Year Research-status Report
運動は終末糖化産物(AGEs)を低減させ抗糖化作用をもたらすか否か
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18K10844
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Research Institution | Kyoritsu Women's Junior College |
Principal Investigator |
中島 早苗 共立女子短期大学, その他部局等, 准教授 (60535459)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
古泉 佳代 日本女子体育大学, 体育学部, 准教授 (20637342)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 糖化 / 運動 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、終末糖化産物(Advance Glycation End-Products; AGEs)に対して運動が低減効果を示すかどうかについて検証していくことを目的としている。対象は、非運動習慣者である女子大学生と過度な運動習慣者である女子大学生とした。測定方法は、皮膚組織へ蓄積したAGEsが光照射(微量の紫外線照射)により励起され特有の自己蛍光を発する性質があることを利用して非侵襲的にAGEs蓄積量を評価するTruAgeスキャナー(Diagnoptics製)を用いてAGEsを測定した。同時に食事摂取状況、食習慣等の関係を調べるために栄養計算ソフト「エクセル栄養君Ver.8」のアドインソフト「食物摂取頻度調査FFQg Ver.5」の調査用紙と同ソフトに付随する既存の食習慣に関するアンケートを使用し、自記式により回答を得た。その結果、過度な運動習慣者のAGEs値は非運動習慣者と比較して有意に高値を示した。主要な栄養素摂取量は非運動習慣者と比較して過度な運動習慣者が有意に高値であったが、エネルギー摂取比率の結果では、緑黄色野菜等の複数の項目で非運動習慣者と比較して過度な運動習慣者が有意に低値であった。また、食習慣アンケートでは、「運動と健康に関する項目」の平均スコアは非運動習慣者と比較して過度な運動習慣者が高スコアを示したが、食態度および食行動に関する項目では過度な運動習慣者のほうが低スコアであった。これらの結果から、過度な運動習慣者は運動量に見合った適切な食事が十分でなかったことと、日常的かつ過度な運動が身体にストレスとなりAGEs値に影響を及ぼした可能性が示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
今後の実験の対象者となるアスリートの質問紙を用いた調査やAGEs測定等の追加調査が必要となり、これを優先する必要が生じため1年目に予定していた実験を終えることができなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
一過性の運動では糖化に関連する指標が変動しないことを実験的に確認するとともに、習慣的な異なる強度の運動がAGEsにもたらす影響についても検証する。
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Causes of Carryover |
当該年度に購入予定であった測定キットを次年度購入に予定変更したため。
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Research Products
(3 results)