2020 Fiscal Year Research-status Report
動的下肢アライメント障害knee valgus予防のためのトレーニング開発
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18K10851
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Research Institution | National Institute of Fitness and Sports in Kanoya |
Principal Investigator |
藤井 康成 鹿屋体育大学, スポーツ生命科学系, 教授 (30315410)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
木葉 一総 鹿屋体育大学, スポーツ・武道実践科学系, 准教授 (00644395)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 骨盤・股関節機能 / 腹横筋 |
Outline of Annual Research Achievements |
研究3年目の活動報告としては、結果報告を中心に行った。 1)2019年の第32回九州・山口スポーツ医・科学研究会にて発表した“骨盤機能改善のためのエクササイズ-継続した骨盤エクササイズよる女子バスケットボール選手の骨盤機能の変化-”を投稿し、九州・山口医・科学研究会誌32巻に掲載された(九州・山口医・科学研究会誌32巻;2020、7月:P51-56.)。 2)トレーニング群とコントロール群間で、4週間のトレーニングの継続後に、超音波エコーを用いて体幹のコアマッスルの代表である腹横筋の収縮の変化を評価し、同時にPMテストによる骨盤の運動性の変化も評価を行なった。腹横筋の収縮に関しては、トレーニング後に有意な変化を認めなかったが、PMテストに関しては有意な改善を認め、骨盤運動性の向上に対し、本トレーニングの高い有用性が証明された。また、同時に評価した股関節内旋可動域に関しても、明らかな増大を認めた。以上の結果に関しては、第12回日本関節鏡・膝・スポーツ整形外科学会・第46回日本整形外科スポーツ医学会学術集会のcombined meetingにてポスター発表し、現在投稿中である。 参考文献:1)藤井康成:スポーツと腰痛―メカニズム&マネジメント.山下敏彦編.金原出版、東京、89‐97、2011.2)小濵泰斗、藤井康成:インナーユニットと骨盤帯機能の関連について.九州・山口医・科学研究会誌.31:1-4、2019.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
コロナの影響のため、研究対象の症例数を増やすには、密を避ける意味で厳しく、トレーニングの指導や測定に際し、被験者と密着することになるため、安全性の確保のためにも制限を余儀なくされているのが現状である。 また、関連研究の情報収集や結果報告のため学会活動を行う予定であったが、学会の中止が相次ぎ、そのため1年の調査延期の申請を行った。引き続き次年度も研究を継続していく予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
研究の現状については、現在のところ我々の開発したトレーニングによる骨盤・股関節機能の向上、ならびにその継続による機能維持効果は明らかであったが、超音波エコー上では、骨盤機能と並行した腹横筋の収縮向上は認められなかった。骨盤の運動制御を能動的に行うには、腹横筋がkey muscleであり、今後の課題は、腹横筋による骨盤機能のコントロールを如何に実現させるかである。この点については、実験の次の段階として現在検討中である。
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Causes of Carryover |
コロナの影響のため、学会活動が制限されたため研究報告が行えず、そのため次年度まで研究事業の延長願いを提出し、受理して頂いた。 次年度に繰り越した予算に関しては、学会での情報取集や発表などの旅費や、論文作成用の経費として使用することを予定している。
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