2020 Fiscal Year Research-status Report
疲労骨折の予防を目的としたトレーニングの開発－下肢筋力に着目して－
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18K10860
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| Research Institution | Juntendo University |
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Principal Investigator |
桜庭 景植 順天堂大学, スポーツ健康科学研究科, 名誉教授 (50175460)
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| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤田 真平 桜美林大学, 健康福祉学群, 助教 (30814529)
若松 健太 桜美林大学, 健康福祉学群, 准教授 (00551045)
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| Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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| Keywords | 疲労骨折 / 下肢筋力 / 伸張性収縮 / 短縮性収縮 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
疲労骨折は、一度発症すると完治までに2-3ヶ月を要するため、スポーツ選手にとっては予防が重要な障害の一つである。疲労骨折予防の一つに下肢の筋力強化があげられる。しかし、これまでに下肢筋力が疲労骨折の予防に有用であるとの研究は十分に行われていない。我々は下肢筋力の指標である膝関節伸展屈曲筋力が弱いと、骨にかかる衝撃の吸収作用が弱くなってしまうとの仮説を立てた。これまでに、骨代謝マーカーと筋力の関係を調査してきたが、2020年度は男女差について分析を行った。
その結果、女子選手においては伸張性・短縮性筋力に関係なく膝関節伸展屈曲筋力が低い選手ほど骨代謝マーカーが骨形成・吸収ともに高く、高回転型の骨代謝動態を示していた。高回転型の骨代謝動態は骨構造がもろくなる可能性が指摘されている。一方男子選手では、膝関節伸展・屈曲の短縮性筋力が高いほど、骨吸収マーカーが低くなる傾向を示した。また、膝関節伸展の短縮性筋力に対する伸張性筋力比が高い選手ほど骨形成優位の骨代謝動態を示した。以上のことから、女子選手と男子選手では、疲労骨折の予防に有用と考えられる下肢筋力において異なる結果が得られた。これは、男女の走速度の違いや疾走フォームの違いが結果に影響していると考えている。また、女性選手の伸張性筋力と骨代謝マーカーの関係がみられていない。今後は、下肢筋力の強い選手と弱い選手の疲労骨折発生率を比較することで、下肢筋力の重要性を検証していく予定である。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
新型コロナウイルス感染拡大を受けて、実験することができなくなったり、発表予定の学会がなくなったため。
また、男女で実験結果が異なったことも検討する必要があったため、当初の計画とは遅れが生じている。さらに、研究分担者が申請時と異なる所属とたっていることにより実験環境が異なったことも１つの理由である。
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| Strategy for Future Research Activity |
今後は、初年度に測定した筋力測定データをもとに、下肢筋力の強い選手と弱い選手の疲労骨折発生率を比較することで、下肢筋力の重要性を明らかにしていく予定である。
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| Causes of Carryover |
新型コロナウイルス感染拡大により、実験が一部できなかったことや、発表予定の学会が開催されなかったことで次年度使用額が生じた。
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