2020 Fiscal Year Annual Research Report
Development of a psychological support program to promote values clarification in university athletes
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18K10862
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Research Institution | Hosei University |
Principal Investigator |
荒井 弘和 法政大学, 文学部, 教授 (30419460)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | アスリートセンタード / アクセプタンス&コミットメント・セラピー / 道徳教育 / 大学スポーツ協会 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、大学生アスリートが持っている価値と、その機能を解明することであった。そして、自らの価値の明確化を支援するプログラムを開発することを目的とした。1)現代のスポーツは、どのような価値と関連しているのか?について。他領域の知見も踏まえて考察を行い、価値の位置づけを精査した。2)大学生アスリートは、どのような価値を持っているのか?について。325名の大学生アスリートを対象に質問紙調査を実施し、「感謝」「楽しむこと」「スポーツマンシップ」「助け合うこと」「限界に挑戦すること」「チャレンジャー精神」「前向きであること」などの価値が得られた。3)価値はどのような機能を持っていて、どのようなメカニズムで機能するのか?について。同じく325名の大学生アスリートを対象に検討した結果、価値が明確で、価値にコミットした行動を行っているアスリートほど幸福感が高いことなどが明らかとなった。さらに、COVID-19の感染状況に鑑みながら、Inquisit Playerを用いて、Implicit Association Testを実施することを計画しており、実験プログラムは試行済みである。4)大学生アスリートが持っている価値同士は、どのように関係し合っているのか?について。215名の大学生アスリートのデータを因子分析した結果、アスリートが持つ価値は、「スポーツパーソン」と「アスリート」という2つの要素に大別できることが示唆された。5)価値について考える・対話することは、どのような効果をもたらすのか?について。14名の大学生アスリートを対象に調査を行い、価値を報告することの難易度は高くないと考えられた。また、自らの体験と価値との関連に対する気づきや、他者の価値に触れることの機能、とくに自らと異なる特性を持つ競技に取り組むアスリートの価値に触れることの機能について示唆を得ることもできた。
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Research Products
(10 results)