2023 Fiscal Year Annual Research Report
Evaluation Methods Using Saliva for Heat Illness Prevention
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18K10863
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
赤間 高雄 早稲田大学, スポーツ科学学術院, 教授 (60212411)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
枝 伸彦 獨協医科大学, 医学部, 講師 (50711181)
及川 哲志 早稲田大学, スポーツ科学学術院, その他(招聘研究員) (20844997) [Withdrawn]
稲井 勇仁 東北文化学園大学, 現代社会学部, 助教 (80973990)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 唾液 / 脱水指標 |
Outline of Annual Research Achievements |
我が国では夏季の熱中症発症が問題視されており、中でもアスリートの熱中症予防は重要な課題である。運動中の熱中症発症の要因として脱水が挙げられるため、熱中症を防ぐためには脱水を客観的かつ定量的に評価することが求められる。採血は侵襲的で痛みを伴うためスポーツ現場での実施は困難であるが、非侵襲的で痛みを伴わず、繰り返し採取することができる。一方、近年では唾液を用いて体内の水分状態を客観的に評価できる可能性が報告されている。しかし、これまでの研究では実験室内の暑熱環境下での運動前後に採取された唾液流量や唾液浸透圧が主に扱われてきたため、今後は他の唾液内成分に関する詳細な検討が必要であると考えられる。そこで、2023年度は安静時の唾液試料を使用し、脱水の評価に有用な新しいバイオマーカーの測定方法を検討することを目的とした。本研究では対象者の安静時の唾液を流涎法と咀嚼法を用いて採取した。また、解析時の適正な希釈倍率を検討するために、希釈無し、2倍、4倍、8倍に希釈した唾液を用いて解析を行った。唾液中の脱水評価指標の候補とされるコペプチンを、High sensitivity ELISA kitを用いて解析したが、いずれの検体もELISAの検出下限以下であった。本方法では唾液採取方法や希釈倍率に関係なくコペプチンを検出できなかった。したがって、今後の研究では唾液試料を濃縮して解析する必要があると考えられる。
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