2023 Fiscal Year Annual Research Report
The development of the system to search pharmaceuticals containing prohibited substances derived from kampo medicine and the study of the mechanism induced increased physiological function
Project/Area Number |
18K10866
|
Research Institution | Yokohama College of Pharmacy |
Principal Investigator |
五十鈴川 和人 横浜薬科大学, 薬学部, 教授 (90412551)
|
Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2024-03-31
|
Keywords | アンチドーピング / 禁止物質 / 漢方薬 / 生薬 / OTC医薬品 / 骨格筋 / 炎症 / C2C12細胞 |
Outline of Annual Research Achievements |
最新のOTC医薬品事典(じほう)を用いて、禁止物質を含むOTC医薬品について調査した。継続して10年以上調査を行っている中で、禁止物質を含むOTC医薬品の品目数に大きな変化は見られなかった。さらに、漢方薬や生薬を含むOTC医薬品においても、禁止物質を含む品目数に大きな変化は見られなかった。漢方薬や生薬を含むOTC医薬品のうち、エフェドリンが最も多くの品目に含まれていることが明らかになった。エフェドリンは麻黄に含まれる物質としてよく知られており、総合感冒薬などの風風邪症状の改善に使われる。エフェドリンを含有する風邪薬として、葛根湯がよく知られてているが、商品名に「葛根湯」という単語が含まれておらず、知らないうちに服用してしまう危険性(うっかりドーピング)がある。今回の私の研究により、うっかりドーピングを防ぐことに大きく貢献できる。 次に、漢方薬による骨格筋細胞に対する研究結果を報告する。高齢者は就寝しているときにこむら返りをおこすことがある。その際、漢方薬の一つである芍薬甘草湯を服用すると短時間で症状の改善がみられる。しかし、芍薬甘草湯によるこむら返りを改善するメカニズムは明らかになっていない。そこで、マウス由来C2C12細胞を骨格筋細胞に分化させ、炎症を誘導する試薬を加え、芍薬甘草湯を添加することにより炎症の抑制効果を検討した。ウェスタンブロットにより炎症に関与するタンパク質の発現を調べたところ、今回の実験では発現量の変化を明らかにすることはできなかった。
|