2019 Fiscal Year Research-status Report
運動中の発揮筋力を評価する新しいヒト実験法と筋疲労を抑制・回復させる刺激と部位
Project/Area Number |
18K10868
|
Research Institution | Tokoha University |
Principal Investigator |
有馬 義貴 常葉大学, 健康プロデュース学部, 教授 (80309129)
|
Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
|
Keywords | 筋疲労 / 筋硬度 / LLLT / 鍼 / 微小突起 / LEDT |
Outline of Annual Research Achievements |
運動中の筋疲労を抑制あるいは回復させる至適刺激を模索することを目的としている。刺激は微小突起、光として同種刺激内で比較に視点を置き、個体内比較による至適条件の探索を重視しつつも個体間比較実験を同時進行的に行った。 微小突起刺激・個体内比較および個体間比較のデータ分析をした結果、刺激種による有意差はないものの、突起密度が高いほど効果が上がるとの予想を覆し、密度が高低で効果が逆転する傾向が存在した。そのため、微小突起を見直しをしたところピッチ0.07mmは突起高0.15mmに対し、ピッチ0.55mmでは0.10mmであることが判明した。実験のやり直しが必要となっている。 光刺激では放射強度550mW/sr・指向半値角±10°・放射束75mWで波長が850nmと940nmのLED入手し、ワンボードマイコンにPWM制御ができる刺激装置を製作し、実験を行った。個体内実験ではshamに比較し、850nmにおいて8分後から有意差が認められたが940nmでは認められなかった。個体間実験では850nmで抑制効果が高い者、940nmで示す者に別れ、群間に有意な差が認められていない。 どちらの刺激においても個体内実験においては再現性があるものの、個体間において有意な差が認められていない。実験の基本に立ち戻り、硬さ測定装置の先端子について測定面の角度の違いに影響されないことを実験的に確認した。次いで、微小突起については同一の突起高で密度が異なるタイプを研究協力者に製作を依頼し、準備が完了した。光刺激は皮膚の色、光の深達度が個体間で異なると考え、850nmと940nmの同時照射プローブを製作中である。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
実験に使用していた微小突起が、ピッチ0.07mmは突起高0.15mm、ピッチ0.55mmでは突起高0.10mmであったことが判明し、比較できる刺激となっていなかった。制作上の問題から素材によっては突起高を統一したタイプの金型形成が容易ではなく、高額になることもわかり、現在あるもの金型での形成の工夫にも時間を要した。したがって実験のやり直しが必要となっている。加えて2~3月に予定していた実験は新型コロナの流行により中止となったことで遅れを取り戻すことができなかった。
|
Strategy for Future Research Activity |
ここまでの実験結果から、微小突起刺激および光刺激に対する感受性は個体差が大きいと考えられる。至適条件を求める目的に則り、光刺激に関しては850nmおよび940nmの二つのLEDを埋め込んだ照射プローブを作成し、照射強度を比較項目として至適照射条件を求める。微小突起刺激は、直径10mm、ピッチ0.055mm、突起高0.10mmの硬さが異なる2種類の素材タイプ(シリコンとエラストマ)、同一素材(シリコン)の突起高0.15mmでピッチが異なる(0.06mmと0.07mm)タイプが用意できている。したがって、素材とピッチ(密度)においての比較実験を行う予定である。しかし、新型コロナの流行により人を対象とした実験が進められない状況にあることが懸念される。
|
Causes of Carryover |
硬さ計センサー部の加工は代替機器が存在しないため後回しとなっている。論文掲載料は既に支払いを行っているが、年度切り替わり時期であったため新年度扱いとする。謝金は昨年同様実験が終了した時点に行っているため、一部のみ支払い済みである。
|