2018 Fiscal Year Research-status Report
筋の質的指標である筋輝度の応用可能性の検討(妥当性強化と現場での活用に向けて)
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18K10873
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Research Institution | Doshisha University |
Principal Investigator |
渡邊 裕也 同志社大学, スポーツ健康科学部, 助教 (70644376)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山縣 恵美 同志社女子大学, 看護学部, 講師 (30570056)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 筋内組成 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、骨格筋の質的指標である筋輝度の妥当性と有効性の強化を目指すとともに、その応用可能性を探ることを目的としている。当該年度の実施内容は以下のとおりである。 1)超音波画像から取得する筋輝度のコンディショニングとしての応用可能性を探索する実験を行った。女子ソフトボール選手の下肢骨格筋を超音波法にて量的、質的に評価し、各種身体機能やパフォーマンス指標との関連を検討した。対象者の右脚大腿前部の超音波Bモード画像を立位にて撮影し、筋組織厚(大腿直筋・中間広筋)と皮下脂肪厚を計測した。また、取得した画像から画像処理ソフトを用いて大腿直筋の筋輝度を算出した。身体機能の指標として、等尺性膝伸展筋力および垂直跳び高を、パフォーマンス指標として、バットスイング速度を測定した。データを分析したところ、大腿前部の筋組織厚は等尺性膝伸展筋力および垂直跳び高と、筋輝度は等尺性膝伸展筋力と有意な相関関係を持つことが示された。しかしながら、両指標ともバットスイング速度との間に有意な関連は認められなかった。バットスイング速度には、スキルの要素が強く影響しており、下肢骨格筋の量ならびに質の影響は小さいと推察される。 2)レジスタンストレーニングの実施に伴う筋内環境の変化を筋輝度で検出できるか否かを検討する研究の予備実験を実施した。 3)ロバスト高齢者とサルコペニア高齢者の大腿部骨格筋の量ならびに質をCT法と超音波法で評価した。あわせて、等尺性膝伸展筋力などの身体機能の評価も行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究では4つの実験を予定している。 現時点で実験機材のセットアップや必要情報の取得も予定通りに進んでおり、計画はおおむね順調に進んでいる。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度は、これまでに取得したデータを精査し、結果を国内外の関連学会で発表する予定である。また、要介護等認定の情報を取得し、筋輝度が将来の要介護リスクを予測できるか否かの検討を進める。
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Causes of Carryover |
(理由)学会での成果発表に関する経費を代替することができたため。 (使用計画)超音波法関連の物品費や論文投稿関連費用として使用する予定である。
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Research Products
(2 results)