2020 Fiscal Year Research-status Report
超スマート社会実現に向けた高齢者の骨格筋調整メカニクスの解明
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18K10874
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Research Institution | Morinomiya University of Medical Sciences |
Principal Investigator |
佐野 加奈絵 森ノ宮医療大学, 保健医療学部, 講師 (30762273)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 下腿三頭筋 / 大腿骨軟骨 / エイジング / 表面筋電図 / ロコモーション |
Outline of Annual Research Achievements |
これまでの高い教育や経済水準,保険や医療に支えられてきた平均寿命の延伸に合わせ,日常生活(生活習慣)の改善や身体活動によって,より長く健康で自立した生活を送ることができる健康寿命の延伸が必要不可欠となる.本研究プロジェクトでは、加齢によって起こった神経系の変化が高齢者の筋活動や動態に及ぼすだけでなく、アクティビティレベルの低下が高齢者でみられる筋腱形態の変化や能力の低下に影響していると仮説立て、身体活動量の違いが、高齢者の筋腱形態や、神経筋機能へ影響を及ぼすのか調査することとした。 3年目となる今年度は、さまざまな身体活動レベルの高齢者における筋腱形態やその動態から高齢者特有とされる神経筋腱動態が運動器の形態変化やそれにともなう機能的変化に関与するのかについて明らかにすることを目的とし研究を進め、積極的に多数の高齢者の筋腱動態に関するパラメーターについて計測する予定であった。しかしながら、Covid-19の影響を受けて、学内外での研究活動は難しくなり、1年間を通して不特定多数の高齢者に対して測定を行える状況とはならなかった。それにより、今年度で最終年度であったプロジェクトを2021年度まで延長申請し、引き続き、継続的に測定を行っていくこととした。2020年度初旬は特に、研究施設に入ることもままならなかったことから、まず先にこれまでに測定を実施してきた様々な身体活動を行っている高齢者の形態的特徴に関する論文についてまとめた。こちらについては、若年者の追加測定なども同時に実施しながら、投稿する準備を整えた。なお、2021年には更なる論文執筆と、状況をみながらの高齢者における動態測定を実施していくこととなる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
Covid-19の影響を受け、予定していた測定がすべて出来なくなったため。対象者が高齢者ということもあり、慎重に慎重を重ね、測定可能かどうか見極めながら感染症感染防止対策を徹底し、測定環境を整える必要があった。感染収束期間には対象を若年者へと変更し形態測定を中心とすることで研究遅延を取り戻すべく活動を再開したが、高齢者の測定は実施できなかった。これまで得られたデータについては論文にまとめており、こちらについては遅延はないことから、やや遅れているとした。
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Strategy for Future Research Activity |
国や大阪府の感染症に対する指針を守りながら、出来る限りの測定を実施していくとともに、データをまとめ終えたものについては論文としてまとめていく。
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Causes of Carryover |
Covid-19の影響で、高齢者を長時間拘束して行う測定を実施延期する必要があったため、それにともなう交通費や測定に係る謝金の支出が発生しなかった。2021年度には、感染拡大状況をみながら延期してきた測定を可能な範囲で実施する。残額は、それにともなう交通費および謝金として使用する。
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