2021 Fiscal Year Research-status Report
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18K10875
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Research Institution | Osaka University of Commerce |
Principal Investigator |
久保山 直己 大阪商業大学, 公共学部, 教授 (00412718)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | トレーニング科学 / 脳科学 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は動的運動中の脳部位における機能的相補性による筋の協働作用の活性化と中枢疲労の発生過程及び中枢疲労耐性との関係を解明することである。 令和2年度から動的運動時の対側及び同側の運動野(M1)における筋の協働作用の活性化の現象、及び対側と同側のM1との間の機能的相補性について検討を進める予定であった。運動時に対側及び同側のM1の活動を検討した研究では、運動中に対側のM1のみならず同側のM1も活動することが報告されている。しかし、同側M1の活動の説明は確立されておらず、解明が必要である。そこで、動的運動中にNIRSを用いて両側のM1の血液量の変化を時系列に捉え、同時にその運動に動員されると推測される複数の筋肉の活動変化(筋電図)も測定し、両側のM1における筋肉の協働作用の活性化現象と機能的相補性の存在を検証する予定であった。しかし、今年度(令和3年度)も新型コロナ感染症拡大の影響により、大学内の入場および実験施設等の使用制限、被験者の募集や外部者を対象とした対面での実験が制限されたため、研究がほとんど遂行できない状況となった。来年度(令和4年度)が最終年度となるが、上記した昨年からの検証が完了できたとしても、その後には動的運動におけるM1と他の脳部位との機能的相補性の存在と中枢疲労及び中枢疲労耐性との関係について検討する予定である。本研究は5年計画で進めているが、新型コロナ感染症拡大の影響を直接的に受け、2年以上に渡り実験が十分に進んでいない。そのため、現在、大学での事務担当者と研究期間の延長について検討している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
新型コロナ感染症拡大の影響を受け、実験室における対面での実験を実施することが非常に困難であった。また、本研究の実験はヒトを対象とした生理学的実験であるため、測定中にマスク着用等の感染症対策が難しい状況であった。
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Strategy for Future Research Activity |
現在、新型コロナ感染症の予防ワクチンの接種率が増加していると共に、政府の感染症対策の緩和も進みつつある。そのため、被験者には3回のワクチン接種者に限定したりPCR検査の診断を活用するなどして、感染症予防対策を取りながら徐々に研究を再開する予定である。
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Causes of Carryover |
新型コロナ感染症拡大のため、ヒトを対象とする生理学的研究である本研究は多くの制限を受け実質的に実験を遂行できない状況となったため、使用金額の変更を余儀なくされた。
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