2020 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
18K10876
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Research Institution | Kawasaki Medical School |
Principal Investigator |
中西 修平 川崎医科大学, 医学部, 准教授 (70372183)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 運動療法 / 2型糖尿病 |
Outline of Annual Research Achievements |
研究代表者は2020年10月に行われた第63回日本糖尿病学会年次学術集会において、昨年度論文報告した運動量と安静時間に関する腹囲および内臓脂肪の関係について、「外来定期通院中の2型糖尿病患者の身体活動とウエストおよび内臓脂肪との関係」の演題名でオンライン発表を行った。 また、上述の結果から、2型糖尿病の運動療法は、一律に運動量の増加を指導するのではなく、安静時間を考慮した個別の指導が必要があると考えられた。そのため本年度は、安静時間および運動量の情報を患者より収集した上で、前向きに1年間観察することで、安静時間と運動量の関連をより詳細に検討した。その結果、安静時間の多寡で2分した場合、両群での1年後の血糖管理に有意な差を認めなかったが、腹囲および内臓脂肪の減少に関し、安静時間が多い群は一日の歩数に比して両者が改善したのに対し、安静時間が少ない群では歩数で代表される運動量の増加は両者と関連を示さなかった。したがって、外来での運動指導は個々の患者の運動量を増やす画一化した指導より、むしろ早期に安静時間を把握し、安静時間の多寡で指導法を変更する必要があることが示唆された。本研究結果は学術論文として発表した(Nakanishi S, et al. Effects of sedentary behavior and daily walking steps on body mass index and body composition: Prospective observational study using outpatient clinical data of Japanese patients with type 2 diabetes. J Diabetes Investig 2021 Feb 18. doi: 10.1111/jdi.13527. Online ahead of print)。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
新型コロナウイルス感染症のためほぼすべての学会がオンライン化され、最新情報の収集と研究者との意見交換に難渋したものの、データ解析並びに論文発表を完了した。フォロー中の患者の観察とともに、2021年5月の学会発表を控えている。
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Strategy for Future Research Activity |
2021年5月に論文掲載費用支払い完了およびオンライン開催予定の第64回日本糖尿病学会年次学術集会に研究成果を発表する予定としている。
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Causes of Carryover |
本年度の研究成果を報告した英語論文(J Diabetes Investig. 2021 Feb 18. doi: 10.1111/jdi.13527. Online ahead of print)の投稿費用請求が2月22日で、支払い完了が5月10日予定となり、支払い完了までに年度を跨ぐことになったため。また本研究成果発表予定の学会が2021年5月であり、参加費用が次年度に生じるため。
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Research Products
(2 results)