2019 Fiscal Year Research-status Report
疾患活動性が低いリウマチ患者への機器を活用した自己管理における意思決定支援の手法
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18K10889
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Research Institution | Chiba Prefectural University of Health Sciences |
Principal Investigator |
島田 美恵子 千葉県立保健医療大学, 健康科学部, 教授 (70413036)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 関節リウマチ / 高齢女性 / 筋力 / 日常生活支援 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、関節リウマチ(以下RA)患者の臨床的寛解の指標のひとつとして筋力に注目し、セルフマネジメントプログラムを作成し、その効果を検証する。日常生活のセルフマネジメントに、健康機器を用い、活動と休息のバランスを数値化し、RA患者の意思決定支援に活用する。本研究の目的は、健康機器を活用した日常生活セルフマネジメントに対する意思決定支援の介入が、RA患者の筋力の保持・増加に及ぼす効果を定量的に明らかにし、支援の有効性を検証することである。 RA患者教室と健常者教室を別個に、3カ月介入するプログラムを実施する。介入3カ月は、生活活動を数値化できる健康機器を睡眠時も装着させ、隔週でRA、健常者別に60分間の健康教室を開講し、日常生活活動場面に応じた部位別筋力トレーニングとストレッチを教授するとともに、毎回長座体前屈、筋力を測定する。雑巾を絞る、階段を1段ぬかしで上がるなど、それぞれの動作遂行の可否と筋力との関係を調べつつ、トレーニング手段として日常生活活動を活用する。教室では2週間ごとに測定した結果を返却し、グループワークにより生活を振り返る。RA患者と健常者別、介入の有無別に筋力の変化、睡眠状況・病状の変化を比較検討する。 介入期間終了後3カ月は1か月に1回のフォローアップ、その後3カ月に1回のフォローアップで(初回調査から9か月後、1年後)、健康調査を実施する。 日本リウマチ友の会に依頼または研究協力者クリニック院長の紹介で、コンプライアンス良好なRA女性患者10名を募集する計画であった。また、RA患者決定後、年齢が同等な健常女性を同じく10名、学内および近隣住民に募る準備を進めていた。学内倫理委員会に、研究遂行の承認を得たが、2010年1月、新型コロナウィルス感染症蔓延の影響を受け、対象者を公募できず、教室の開催が滞っている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
コロナ禍の影響により、日本リウマチ友の会千葉県支部およびクリニックから辞退の申し出があった。集団指導を伴う研究実施にあたり、対象者に安全性を保障できる社会的状況ではない。
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Strategy for Future Research Activity |
新型コロナウィルス感染者の増大が収束しない現状で、集団指導は困難である。 個別対応で生活支援を実施する方法に、計画を変更する。 免疫機能を抑制する服薬治療をうけているリウマチ患者に、研究の同意を得るため、本研究の有用性を説明する追加資料を作成する。
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Causes of Carryover |
コロナ禍の影響もあり、対象者の承諾を得ることができず、研究を遂行していくことが困難であった。2020年度は、社会状況を鑑みたうえで、当初の予定であった集団指導を個別対応に変更する。身体活動量計を新規購入する。対象者への連絡手段として、郵送費、機器送付のための役務費、個々に説明に出向く交通費など、当初の予算よりも増額して遂行する予定である。
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