2023 Fiscal Year Annual Research Report
Heat countermeasures for female athletes
Project/Area Number |
18K10919
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Research Institution | National Agency for the Advancement of Sports and Health |
Principal Investigator |
中村 真理子 独立行政法人日本スポーツ振興センター国立スポーツ科学センター, スポーツ科学・研究部, 研究員 (30343677)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 身体冷却 / 暑熱 / 女性 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、月経周期の各期における暑熱環境下の持久性運動実施前のプレクーリングの有無が、運動時の循環動態や主観的運動強度等に及ぼす影響を明らかにすることを目的とし、女性固有の暑熱環境下における効果的なプレクーリングについて検討した。 正常月経周期を有する大学アスリート12名(20.0±0.8歳)から実験への参加協力を得て、メディカルチェックおよび最大酸素摂取量の測定を行った。その後、湿度32.8±0.7℃、相対湿度72.0±2.0%、WBGT 29.7±0.4℃の環境条件下において、卵胞期と黄体期のアイススラリー摂取によるプレクーリング有り、無しの計4条件の測定を実施した。対象者はで15分間の安静後、体重あたり7.5gを2.5gずつ3回に分けてプレクーリング有りの条件ではアイススラリーをプレクーリング無しの条件ではスポーツドリンクを摂取させ、その後20分安静を保った。安静後、65% VO2maxの運動強度にて深部体温が38.5℃上昇するまで自転車ペダリング運動を行った。4試行は無作為化交差試験にて行った。参加者12名のうち8名全ての測定を遂行し、4名は本人都合により実験参加を辞退した。 卵胞期及び黄体期において、プレクーリング無し条件よりもプレクーリング有り条件にて有意な深部体温の低下が認められた。一方、卵胞期及び黄体期ともにプレクーリングの有無による運動継続時間の差は認められなかった。また、脱水率や発汗量は月経周期やプレクーリングの有無による違いは認められなかった。 身体冷却に関連する原稿2本を執筆し、学会発表(シンポジウム)・講演4件を行った。また、暑熱対策を含めたコンディショニングに関する原稿1件を執筆し、女性アスリートのコンディション評価関に関連する学会発表(シンポジウム)・講演3件を行った。
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