2023 Fiscal Year Annual Research Report
Design of paper crafts as learning and teaching materials for anatomy and physiology
Project/Area Number |
18K10939
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Research Institution | Saitama Prefectural University |
Principal Investigator |
高柳 雅朗 埼玉県立大学, 保健医療福祉学部, 准教授 (80287523)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 学習教材 / 解剖学教育 / ペーパークラフト / セルフラーニング / 医療従事者養成 / 遠隔授業 / 紙工作 |
Outline of Annual Research Achievements |
解剖学は医療従事者を目指す学生にとって重要だが、教科書等の平面資料のみからの立体的な理解は難しい。ペーパークラフトは立体造形であり、組立てはフロー状態を促す可能性があるため、組立てながら解剖学を学べる新たなセルフラーニング教材として期待できる。遠隔授業では、あらかじめ組立て、手元で立体的に確認しながら受講できる。ペーパークラフトは市販の解剖学模型に比べて非常に低価格であるため、教育機関は希望する学生数分の準備も可能と思われる。これらから学習教材ペーパークラフトの開発を目的とした。 実物大の脾臓(2018)、腎臓(2018)、肺(2021)、頭蓋骨(2022)、骨盤(2022)、大腿骨の上部、上部消化管(食道、胃、十二指腸)(2024)、脳の学習教材ペーパークラフトの展開図および組立て説明書を設計し、報告した。また、上部消化管(食道、胃、十二指腸)(2023)、骨盤(2023)、脳(2023)を意匠登録した。 各ペーパークラフトの展開図は、脾臓は8部品でA4紙1枚、左右の腎臓は計10部品でA4紙計2枚、左右の肺はそれぞれ18部品と22部品でA4紙計12枚、頭蓋骨は33部品でA4紙7枚、骨盤は59部品でA4紙12枚、左右の大腿骨の上部は計8部品でA4紙計4枚、食道は5部品でA4紙1枚、胃は14部品でA4紙3枚、十二指腸は6部品でA4紙1枚、脳は62部品でA4紙12枚に収まった。展開図には解剖学の学習項目等を記載し、立体的にセルフラーニングできる学習教材とした。 質問紙調査の結果、ボランティア群の9割が「楽しく」「集中」して組立て、8割が「勉強に役立つ」と答えたことから、ペーパークラフトを好む学生には学習教材として有用と期待される。非医療従事者も同様に組立てられ、年齢による組立て時間の傾向は認められなかったことから、幅広い年齢層が組立てられる学習教材になると期待できる。
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